17話
今回は、これと次で1セットにしようと思ったけど、長くなりそうって理由で止めました。
それよりも、この小説ってリゼロの放送を見ながら書いているので、今日のは今賛辞すぎなんですよね……
っという事で、早速内容に行っちゃってください。
何とも言えない雰囲気になりながらもその後は別の意味でも集中になった。
かくいう俺も手がいきなり切れたり、頭が飛び跳ねるのを防ぐために風から地味だと前世では言われてきた土に入れ替えて使っているが、他の三人からは驚かれた。
良く分かんないが、心外だなぁ。
普通一つだけを極めるより、複数を万能に使いこなす方が断然便利だろ。全属性使っているわけでもあるまいし。
それに『暴風』さんも何か思う所(ない方がおかしいと思うが)があったのか二つ名にもなっている風から水に切り替えて使っている。
まぁ相変わらずに俺はアロー系を、アウラはカッター系を使っていたが。
それでもいきなり血が出てきたり足が飛んでいたりしていた風魔法よりは、見えていて心の準備が出来る他の属性魔法の方が何倍もはるかにマシだったが。
そうしてゴブリンを潰して回っていると、時間になったのか花火みたいなものが上に上がって森を一瞬明るく照らした。
集中していたこともあり時間を対して気にしていなかったが、確かにもうこれ以上いると何も見えない闇になりそうだし丁度良かっただろう。
……そういえばさっきの花火みたいなやつ、あれって火属性魔法何だろうか?
今度暇な時にでも試しにやってみようかな。
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あれから無事(と言ってもちょっとだけ道に迷ったが)に最初に集まっていた拠点に戻ってきたが、まだ二、三十人しかまだ見えない事から、まだ戻ってきていない冒険者もいるのだろう。
……もしくはすでに帰らぬ人となってあの世に逝っている人もいる可能性もあるか。
「戻って来たのにまだ報告していない冒険者はこっちに来い!」
手元に何か持っていてそこにチェックを入れている事と、セリフからしてどうやら生存確認的な感じの事をやっているようだ。
うん、こういう所はしっかりしてるよね。
それに比べてあの女ギルド職員は……
……とりあえず慣れないパーティーでの戦闘で、体力的にも精神的にも疲れているからさっさとテントに帰って寝ちゃおうかな。
そう、寝ようかと思ったんだが、時すでに遅し。
肩を摑まれたので振り返ってみると、そこにはアウラが。
何か用かと聞く前に、他の場所に視線を送ろのと同時に、その方向に指をさしているのでそっちを見てみるとあの野蛮で(俺の心の中で)有名な冒険者が一列に並んで待っているじゃないか!
あの野蛮で(俺のry)有名な冒険者が。
では何に対して並んでいるのかもっと観察していると、どうやらご飯を配っているらしい。
食料不要って事前に聞かされていたから、これは炊き出しみたいなものなんだろう。
だが、今の俺にとって食事よりも優先されるべきものは睡眠なのだ。
食欲よりも睡眠欲の方が俺の中では勝っているのだ。
なので寝たいんだが、せっかくの好意で教えて貰ったのに、それを「いらない」って言うのはさすがに悪い気分になるので、さっさと並んでさっさと寝ることにしよう。
十人くらい並んでいるのでその一番後ろに並んで待つ。
待っているんだけど、たまに横から並ばずに入ってくる冒険者が多くて、五分で四人分くらいしか前に進んでいない。
こいつらは並ぶことも出来ないのか? 日本だと小学生の子でもできるレベルだぞ?
っと思っていたら悪魔———いや、台風がやってきた。それもかなりの風だ。
その風から声が響いた。
「今から並ばなかった人は全員飛ばす」
等と物騒な事を言っている『暴風』さん。
冗談でもなく、更にそれだけの実力を持っているのでなおさら恐ろしい。
っていうーか『暴風』さんや、飛ばすっていうのは何をだね? 体だよね? まさかゴブリンみたいにいつのまにか体と首が永遠の別れとかにならないよね? 俺そんなのやだよ? 食前前にという意味で。
そんな『暴風』アウラに勇敢(無謀とも言う)にも突っかかっていく冒険者が一人いた。
「何だお前、俺たちに文句でもあるって言うのか? ああ?」
日本じゃヤクザだろっていう顔とセリフでアウラに喧嘩を売りに行く。
身長も185センチくらいありそうなヤクザ風なやつに比べて、アウラは約160センチくらいしかないので、その差は25センチくらいある。大丈夫だろうか?
ヤクザっぽい周りにいた冒険者が、「あいつ確か暴風だぞ!」「止めとけって」と言うのが聞こえてくるが、こいつらのセリフを聞く限り、こいつらも横入りしようとした奴らだろう。
……ついでにこいつらも飛ばしてはくれないだろうか?
もちろん、首ではなく体を。
「あるから言っている」
「この……!! どうやらお前は『暴風』って呼ばれてるやつだろ? Bランクの。俺はCランク、そしてもうすぐにBランクになる実力者だ。そんな実力は大体同じの魔術師にこの十メートルくらいしか離れていない場所ならお前なんて敵じゃないんだよ。自分の実力分かってんのか?
そう言って剣を構えるヤクザ(もう面倒だし冒険者Aでいいや)。
うーん……俺なら十メートルもあれば落とし穴を作って落とすから大丈夫かな?
それが『暴風』とも呼ばれる実力者になれば大丈夫なんじゃないか?
とも思うが、さっきまでパーティーを組んでいた知り合いがこうなっているのも少し心配だ。
ここは何もせず堂々と立っているアウラに期待してみるかな。
「どうした? 怖くなったのか? 今なら泣いて土下座して謝れば命だけは助けてやるよ。命だけな」
そう言ってガッハッハと豪快に笑っている村人A……じゃなくて冒険者A。
つまりこれって、「命だけは助けてやるが、その代わりに体は貰うぜ」的な感じの事?
それよりも、この世界にも土下座の文化があったのには驚いた。
世界共通で土下座っていうのも凄いよね。
さてさて……アウラはどうするのかな?
「……敵を吹き飛ばせ。『トルネード』」
何かアウラが呟いた途端、さっきまで散々言ってきていた冒険者Aの男は自分の足元にいきなり出てきた魔法陣に驚き、そして固まっている間に森の手前ら辺まで吹き飛ばされてしまった。
その距離、約二百メートル程。
森から離れて拠点を作ったのは、奇襲されるのを防ぐためだそうだ。
そんな距離まで飛ばされた冒険者Aに周りで止めるでもなく見ていた冒険者は唖然としているようだ。
あちこちから「これが暴風か」とか、「あの暴風に喧嘩売るとかあいつ馬鹿だろ」的な声が聞こえてくる。
「……二度は言わない。次は誰?」
そして止めの一言でさっきまで並んでなかった人たちが一斉に慌てて並びだす。
『暴風』のネームバリューは凄いね。
これ以上文句も出てこないみたいだし。
そしてそんな『暴風』ことアウラがこっちに向かって歩いてくる。
その表情は心なしか怒っているように見えるのは気のせいだろうか?
「何であなたは止めなかったの?」
「何をですか?」
「あなたは横入りを止めるだけの実力はあったはず。何で見てただけ?」
なるほど、どうやら横入りを止めなかったのに疑問を持っているようだ。
「いや、別にそこまでの実力なんてないですよ」
「嘘。私にはその魔力で分かる」
魔力で分かるってどういう事だろうか?
「……話は後。続きはあれを取って来てから」
あれと言われた方を向くと、そこには冒険者が並んでいた―――のはさっきまでで、もう前には誰も居ず、俺が一番前のようだ。
これは早くしない俺が悪いのに、後ろにいる人たちが抜かしていかないのは、きっとさっきアウラが脅していたからであろう。
そんなアウラと話している俺に早くしろっていう視線が突き刺さっているのにようやく気付いた。
流石にこの状況でアウラにそういう視線を送っている人はいない。(むしろ視界に入れないように努力するレベル)
なのでその分俺に来ているようだが、これは俺も被害者の一人だと声を大にして言いたい。
当然できないが。
大人しく炊き出ししていた人達から受け取り(当然のように咎めるような視線があったが、すべて無視)、アウラに着いていく。
これから聞く話が俺にとって嫌な事じゃないのを祈りつつ……
全然進んでないけど、まぁゆっくりスペースで進んでいっても問題ないよね?……ないですよね?
それと、今回眠い中早く寝ようと急いで書いたので誤字脱字があったらすみません。
それじゃ、今回もお読み頂きありがとうございました。
少しでも気に入ったって方はブクマ登録してくれると嬉しいです。
それではまた来週~




