プロローグ
あけましておめでとうございます。
初投稿なので初めまして。たかゃです。
新年早々初心者が書いた小説を読む前の注意です。
・思い付きでやるので、どこか矛盾になる可能性もあります。
・誤字脱字がある可能性が高め
・見れば分かるかもしれませんが語彙力が低いです。
上記3点が気にならない、それくらいは構わないという寛大な方は是非読んでください。
みなさん、今日から段々と暑い夏に向かっている7月が始まりますね。
おはようございます。黒田慧佑です。そしてお休み。
まあおはようって言っても今は12時なんだけどな。
さて、何でこんなに昼間から寝ようとしてるかというと……
「ここをこう計算すればこう答えが出る。……おい、お前はまた寝てるのか?
黒田」
……それは今が授業中で俺が一番苦手な数学だからだ。てかこんなのわからないだろ。XだのYだのよくわかんないのが出てくるし、二次式だの√だの。
普通に数字出せよ。まあ数学じゃなくても勉強は苦手なんだけどな。
今の時代レジとか電卓で計算はやってくれるから数学って実は無駄じゃね?
なのにXだのYだの……
こんなの何の役に立つんだよ。
「おい、聞いてるのか黒田?」
「もちろん聞いてますけど?」
「そうか。聞いていたならこの答えは分かるな? やってみろ」
「え……」
これをやってみろだと? ……出来るわけないだろ。
「はぁ……毎回言っているが、分からなくても起きて聞いてろ。わかったな?」
「だが断る!」
「……放課後に職員室に来なさい」
キーンコーンカーンコーン
「では、今日はここまでだ。次回の授業までに35ページの問題をやっとけ」
はぁ。放課後行くの面倒だな……
今日は新作の小説買いに行くつもりだったのに。
ネタ位分かれよ数学の教師なんだからさ……
「あの教師にそんなこと求めたってわかるわけないだろ? それに数学関係ないし」
「だからって少しふだけただけなのに……てか、心の中を読むな」
「ふざけなければいいだけだよ。それに、声がでてたぞ」
「マジか」
「ほら、それよりもう昼なんだからさ。とっとと食べちゃおうぜ」
「そうだな」
こいつの名前は才岡剣儀。
名前から剣道とかやってそうだけど、趣味は読書とゲームらしい。
ちなみに俺と同じ趣味だから、仲良くなった。
基本的二人とも本はライトノベルとかを読む。
……オタクではない。人よりもこの2つが好きなだけの高校生だ。
「それより剣儀はいいよな~新作の小説を買いに行けて」
「そういうのを自業自得って言うんだよ。いい加減起きて普通に授業受けなよ」
こいつは意外と頭が良い。学年で確か20位だったはず。俺? ……150くらいだ。何人中かはこの学年は7クラスあるとだけ言っておこう。
「だが断る!」
「そんな事をやっているからだめなんだよ……」
「……ごめんなさい」
そして何故かこいつに逆らえない。
後ろに何か見えるのと関係がある気がする。
「よろしい。まぁ知り合ってからまだ3カ月だけどな」
「じゃあいつまでもとか言うなよ……あ~どこかの誰かさんがついでに買っといてくれないかな~」
「しょうがない。俺の分の小説の代金もくれたら行ってやってもいいぜ?」
「……やっぱ自分で買いに行きます」
「まったく。これにこりたらもうあんなこと言うなよ? ただでさえ友達少ないのにそんなこと言ってるとできないぞ?」
「……それお前も同じだよな?」
「あ、そろそろ昼休み終わるぞ。次は日本史だからちゃんとやれよ?」
逃げやがった。まあいっか。……面倒だな。寝ちゃおう。そうしよう。
♢ ♦ ♢ ♦ ♢ ♦ ♢ ♦ ♢ ♦ ♢ ♦ ♢ ♦ ♢ ♦ ♢ ♦ ♢ ♦ ♢ ♦
やっと先生の指導という名の説教が終わったよ。
1時間とか何だよ。あの人暇なの?
……え? 授業や説教はどうしたかって? もちろん飛ばしてますよ。
だって寝てたり聞き流してたから覚えてないしな。
確か世の中は数学で出来ているとか言ってたような言ってなかったような……くらいしか覚えていない。
どうせこれも忘れるだろうけどな。
「そんなことよりもう5時か。電車で40分、そっから本屋まで20分、家に30分。……電車はともかく何で今日に限って自転車が壊れてたんだよ」
最近不幸だな。これ以上はきっとないからまあいっか。
これで今日の楽しみの本が買えるんだしな! 今から楽しみだぜ!
♢ ♦ ♢ ♦ ♢ ♦ ♢ ♦ ♢ ♦ ♢ ♦ ♢ ♦ ♢ ♦ ♢ ♦ ♢ ♦ ♢ ♦
「ありがとうございました~」
現在6時10分。ようやく目的のものを変えたんだけど…
「さすがにこの時間じゃ暗いな~」
いくら7月で暗くなるのが遅くても、本が蛍光灯の明かりとかでギリギリ読めるくらいだ。まあ十分じゃないけど読めるし読みながら帰ろう。
「おー。やっぱ今回のは序盤から随分変わった小説だな~」
この時、慧佑は気付かなかった。
今から渡る信号が赤になっていて、車が右から来ているのを……
♢ ♦ ♢ ♦ ♢ ♦ ♢ ♦ ♢ ♦ ♢ ♦ ♢ ♦ ♢ ♦ ♢ ♦ ♢ ♦ ♢ ♦
……ここはどこだ?
周りには何もないし、白一色の空間が広がっている。
「おお、気づいたか」
訂正。今目の前にだれか人がいました。
「俺の名前はタクトとでも名乗っておこう。お前の世界で言う神という存在だ!」
……更に訂正。
今目の前に自称神を名乗る世間で言う厨二病の変な男の人がいました。
本当の神様、この人に天罰を。
「おい、本当に神だし、変なやつとか言うなよ!
さらに! 俺は神の中でも上位の上級神だから罰なんてないしな」
わかった。それでいいよまったく。
更に心の中まで覗かれても怒らない。
俺の心は広いな。
「いや、それはないぞ。普通の一般人よりも3割くらい狭いぞ」
……細かい神だな。
もう余計なことを考えないようにしよう。
それよりその神が何の用だ?
「えーと……実は、こちらの手違いで本来ならお前の隣にいた人が死ぬことになってたんだが、その代わりにお前が死ぬことになったんだよ。」
……あー納得。こういうのどっかで知ってるな~っと思ってたら、ラノベで見た事のある展開だな。
それより、じゃあ俺はどうすればいいんだ?
「そこで、お前には今すぐ他の世界に転生してほしいんだ!」
「だが断る!」
「そうか、行ってくれるの……え? なんで行かないの? 普通は行くとか言うよね? しかも始めて声を出したと思ったら第一声がこれだからな……」
あ、声出せるのか。
「それで、転生以外だと、何があるんだ?」
「俺と一緒に地獄だな」
……え? 聞き間違えたか?
転生から地獄とか選べと言われても誰もが選ぶことなくこういうだろ。
「じゃあ転生で」
「そうか。良かったよ。後は、他の上級神に見つからないうちに転生させればミスも証拠もなくなるな。」
証拠はともかくミスはなくならないだろ……
「それで、転生っていうからには、よく特典がもらえるはずなんだが、何かくれるのか?」
「ああ、殺してしまったからな。余程のものじゃない限り何でも与えよう」
あれ? こういうのって3つとかじゃなかったっけ?
「お前で祝10人目だから記念にな」
「そんな祝は嫌だな……貰える物は貰うけど」
「それじゃ能力を与えるより先にルール説明しとくぞ。聞きたい事があるなら聞いても良いし、どんな能力を貰ってもいい。勿論ダメなやつもあるが。ただ、聞かれた事以外は一切口を開かないし、こちらから話しかけることはしない。わかったか?」
「そんなルールがある理由は?」
「前回のやつで色々問題があったからだ。他にはもうないな?」
何だそいつ今すぐ出てこいぶっ飛ばすぞ。
あ、やっぱ能力貰うまで待ってくださいお願いします。
そうしないとこっちが瞬殺されるんで。
「無いようだな。それと言っておくことが……あったが、これは最後にしておこう。じゃあこれからはこちらからは話しかけないので後は頑張れ」
気になるからそういうのはやめてほしいぜまったく……
まあ後で分かるからいっか。
さーて、何の能力が良いかな。才能とかも良いかもな。
部活の時に他の人よりやってる年数違うのに、一人だけめちゃくちゃ上手いやつがいたからな。努力もあるけど、才能も重要だろう。
才能の他にも、英語とかの他国語を話したいな。
英語という数学よりもやばいやつをもうやりたくないし。
それか、ラノベにあるような異世界だったら……って、俺は馬鹿かよ。
大事な事をまず聞かないと行けないじゃん。
「これから行く転生先ってどこ?」
「フェレミスです」
……さっきのタクトの声とは違う、無機質な声で話されたけど、それよりそのフェレミスってなんだよ。
地球と同じで星の名前か?
そんな事聞いてるんじゃないけど、聞き方が悪かったのか。
「そのフェレミスはどのような世界なんだ?」
「剣と魔法の世界と言えばわかると思います」
ラノベのように剣と魔法の世界か。
これで地球のような所だったらつまらなかったけど、魔法が日常的にあれば面白そうだな。
剣と魔法の世界って聞けたから、後はもう能力だけでいいかな?
いや、魔法のことを聞かないと…
「魔法は、フェレミスにはどんな種類があるんだ?」
「世の中に広められていない一族だけの魔法も含まれますと、17属性あります」
一族だけの魔法とかあるのか。それらの魔法も気になるけど、先にこっちを聞いておこう。
「では、世の中に広まっている魔法の属性は何があるの?」
「無・火・水・土・風・雷・氷・闇・光・付与・回復・時空・創造の13属性です」
最初の方はわかるけど、時空とか創造とか何か凄いな……
能力はこれらの属性の才能と使い方の知識が欲しい所だな。
っと、これも聞かないと……
「魔法の使い方は? 詠唱とか魔法陣とかか?」
「その両方です。使い方は説明すると長くなるので、能力を渡すときに一緒に渡します」
「詠唱と魔法陣以外にも魔法を使うことはできますか?」
「はい、可能です」
「その方法は?」
「何かを触媒にした時や、魔道具、魔法付与された道具を使うことによって使用も可能になります」
そこら辺はやっぱりゲームとかと似ているのか……って、聞かないとこんな事も教えてくれないのか。
これはこれ以上にないくらいに考えないと損するな。
「そういえば、一族だけが使える魔法って何があるんだ?」
「操作魔法・結界魔法・操血魔法・重力魔法が現在存在しています」
「現在とはどういう事だ?」
「一族特有の魔法は、人が何らかの原因で体質が変わってしまい、その人の子孫が産まれればどんどん使える者が増えますが、その子孫も体質が普通の人と違うので原因不明の病に倒れたり、単純に死んだりして血が途絶えたりして、現在4つが確認されております。なお、この4つ以外にも増える可能性はありますが」
なんか難しくなってきたな……
簡単に言うと、一族だけが使える魔法は、突然変異した人間が使うってことか?
「その通りです」
「見た目は人間なのか?」
「見た目もそうですが、一族特有の魔法が使える以外には特に人間と変わりません」
それならよかった。この魔法を使えるとばれたら異端扱いされる可能性もあるしな。
その他に聞きたいことは……ああ、さっき言ってたあれが気になるな。
「魔道具と魔法付与された道具の違いってなんだ?」
「一言で言うなら、魔道具が迷宮等の魔力溜まりのある所で作られたもの、魔法付与の方は人が作ったものです」
「迷宮とかもあるのか。効果に違いは?」
「魔道具の方が一般的に強力ですね。それに、魔法付与するには付与魔法が必要になりますし、属性を付与するならその属性も自分で持ってないと付与できないです。それと、付与するのに悪い素材だと付与するのは不可能です」
なるほどなるほど……じゃあ、
「魔道具を作り出せる能力をもらう事と、悪い素材でも、俺がしたいように何個も付与させるのは可能か?」
「はい、問題ありません。ですが、先ほどにも言った通り魔道具と魔法付与の違いは特にありませんので、魔道具を作り出すっていうのは魔法付与の事になりますね」
おお! これはもう商人になって安定して暮らせるんじゃないのか?
これは、どんな物を差し置いてでも貰おう。
魔法関連は知識なども貰えるからもう質問はしなくてもいいだろう。
他にあまり聞きたいことなんてないな……どうしようか。
「能力貰い始めたら質問は一切不可とかありますか?」
「特にありません」
なら、とりあえず魔法関連は貰っておくか。
「じゃあ魔法を一族だけが使える魔法も合わせて全属性使えるようにしてください」
「わかりました」
……頭の中に魔法の知識が入ってくる。威力や大きさなどの情報も入ってくるけど、それよりも大事なこと、初歩の初歩を忘れていた。
「魔法使うのに魔力って必要ですか?」
「必要です」
そう、魔力の存在を忘れていた。これはやばい。早々にあの能力も貰っておこう。
「魔力無限は可能ですか?」
「可能です」
「じゃあ魔力無限も下さい」
「わかりました」
よっしゃ! これで俺は勝ち組だ!
これでもう十分じゃないのか? いや、貰えるものは貰っておかないと……
「フェレミスの世界の情報すべて下さい」
「不可能です」
やっぱダメか~。まあこれは期待してなかったし、はっきり言っていらないからいっか。
でも情報集めをしておきたいな。
情報は最大の武器だと言うしな。
「転生先ってどこですか?」
「ランダムです」
「……海とか森とかの可能性もあるって事ですか?」
「ランダムですので」
……これはやばい。
浮かれてる場合じゃないなこれは。
油断してると転生先ですぐに死ぬな。
「転生って何歳からですか?」
「転生ですので0歳です」
0歳で森とか海とかもう終わりじゃん……あの神覚えておけよ。
「家族はどうなってんだ?」
「望まれないのならいません」
家族がいないのに転生して0歳か。ここで0歳にしてランダムでフェミリアに送ろうとしてたのか。もう怒りすぎて冷静になっちゃったよ。
「じゃあ年齢を変えることは可能か?」
「可能です」
それもう転生じゃなくね?
転生って前世の記憶がある状態で産まれるのが転生じゃないの?
俺がおかしいの?
「じゃあ15歳にしといてくれ」
「わかりました」
これで残る問題が転生先だけだ。
「転生先は、どっかの街の俺が買ったことになっている家のベッドにしといてくれ」
「わかりました」
これで一応わかっている問題は無くなった。でもまだ穴があるかもしれないからよく考えよう。
まず、人間が生活をするには衣食住が必要だ。住はさっき頼んだからいいとして、残る二つを用意するためには向こうで買った方がいいだろう。少なくともここでどんな服がいいか、どんな食べ物が良いかと悩むよりかは。
「3年分でいいから、一人が贅沢に暮らせるだけの金を用意してくれ」
「わかりました」
え? なぜ一生遊んで暮らせるだけの金を用意させなかたって?
だって俺仕事とかしなくても金があるなら怠けすぎて生きる意味を失う気がするからだよ。
なので、魔法などを使って稼ぐから3年分でも十分なくらいだ。
本当はあっても困らないから欲しいけどここは我慢だ。
さて、これで衣食住は揃った。他には娯楽とかが欲しいけどフェミリアにあるかわからないし、ここで頼むような物ではない気がするんだような。
最終確認だ。
貰った特典は、魔法の全属性。それと魔力無限。
年齢指定と住む場所とお金。
家族は魔法関連で異端扱いされる可能性あるし止めておこう。
こういう時ってラノベだと何を貰ってたっけ……
相手の技コピーは魔法はいらないし、剣術とかも出来ないから意味ないしな。
あ、でも身体能力は上げてた方が良いかな?
例えば疲れない体とか、剣で切れない体とか、不老不死とか。
「こういう事出来る?」
「1つ目は可能、2つ目は不可能、3つ目は条件付きで不老だけなら出来ます」
「じゃあ1つ目は下さい。3つ目の条件とは何ですか?」
「それは最後に話す時と一緒に話しますので最後まで待っていて下さい」
不老ってくらいだから、なんかとんでもなさそうだな……
他は本当に何もないか?
「他に何か取り忘れているのとかある?」
「……最初の方で考えていた才能とか言語とかはまだですね」
それだ! 何かを忘れているかと思っていたらそれがあったか。
これがないと生きていけないからね。
「じゃあどんな物にも1番になれるほどの才能と、向こうの世界の言語知識……いや、向こうの世界の言語をどの国でも日本語にするとか出来る? ついでに文字も」
「可能です」
おお! これでもう本当に問題ないんじゃないか?
「問題ないよね?」
「……問題ないかと思われます」
よし、じゃあこれくらいでいっか。
「ではこれで終了すると後から能力増減は出来ないですけどよろしいですか?」
「問題ありません」
ない……はず。
「では、これで終了にします。後は……」
「よし、では俺から最後に言っておきたいことを言うぞ」
「……いきなり話しかけないよう何度言ったらわかるんですか?」
「だって暇だったんだししょうがないだろ?」
「仮にも神なんですからしっかりしてください。威厳が損なわれますよ?」
「神に必要なのは威厳ではなくて、フレンドリーだと思うぞ?」
いや、フレンドリーより威厳だろ。
「……今回の転生者も見ています。しっかり仕事してください。私はこれから仕事に戻りますので」
「相変わらず固い奴だな……」
……何だったんだ今の? 同じ体から二つの声が聞こえたぞ……
これが神の世界なのか……
「勘違いしているようだが、この体は作り物だ。だから実際にお前が居る空間にはいない。お前の知識の中で言うと……放送室から話していて、その体はスピーカーみたいなものだな」
「じゃあさっきの人? は誰なんだ?」
「俺の部下だな。俺はこう見えても忙しいから重要な部分以外は任せたんだ」
俺にとっては結構重要だったんだけどな…
「まあそういうわけで、そろそろいいか? 他の仕事もあるし」
「ああ。それで、その言いたい事ってなんだ?」
「お前がフェミリスに行って何しようが、それこそ新しく国を作って王になろうとするのも自由だが、戦争を起こそうとしたり、魔王みたいに世界征服したり、人類滅亡とかはするなよ?」
魔王って居るのかよ……
関わらないようにしよう。てか、関わらないか普通。
……これフラグじゃないよ? 本当に会いたくないよ?
「ちゃんと話を聞いてるのか? もしこんな事をしたら……」
「したら……?」
「お前は神によって魂ごと消滅させられます」
魂がどうとかは分からないけど、消滅は嫌だな……
「まあお前のようなやつがするとは思っていないが、フェレミスでそういう思想をするかもしれないから釘を刺しているわけだ」
「ってことは、実際にしたやつも……」
「ああ、他の神の所で転生したやつがな」
うわぁ~そんなことして何が楽しいのか。
もっと他の事でもやってろよ。
「普通の一般人では笑いごとだが、お前たち転生者では笑えないからな」
確かにそうだな。
不老を持ってない今でも、魔力無限と疲れない体を持っているからやろうと思えば何年かで出来ちゃうかもしれないしな。
「そうだった。不老の方の条件も話すんだったな」
忘れてたのかよ!
「まぁいいだろ? 思い出したんだし。そして、条件とは100年は生きてもらう事だな」
「……それだけ?」
「それだけとはなんだ。フェレミアにはお前たちの世界の昔のように貴族とかがいるんだぞ? 前を通ったから、ムカついたから、邪魔だから、気に食わないからとこんな理由でも殺されるんだぞ?」
「何その世界めっちゃ怖いな」
俺本当にその世界で生きていけるのかな?
今からでも別の世界に転移できる能力でも貰った方がよくないか?
「もう能力は与えられないぞ?それにその能力を与えるのは不可能だ」
じゃあもう終わりじゃね?
敬語とか俺そんなに自信ないぞ?
「まあこれは悪い貴族であって、全員がこんなではないから安心しろ」
それならよかった。
「だが、敵は貴族ではなくて魔物とかだぞ?」
そういえばそういうのもいるか。
迷宮とか言ってたから予想はしていたけど。
「まあこれも冒険者とかにならなければいいだけだがな」
でも、憧れるよな……
「まあ魔法があるから死なないとは思うけどな。なんなら護衛を雇ったり、弟子を自分で育ててもいいし」
弟子はともかく、護衛は冒険者的に格好悪いな……
「とまぁそんなわけでどうする?なんなら弟子を育てるためにも相手の才能を見抜く魔眼をつけてやってもいいぞ」
「それならその条件を飲むよ。ちなみに100年しないで死んだら何かあるのか?」
「魂消滅だな」
うーん、さっきも言われたけどよくわかんないからいっか。
「そういえば、何で100年も最低生きてほしいんだ?」
「言ってなかったか?フェレミスの世界は魔力が足りないから定期的に外の世界から魔力を持ってきてんだ」
「それが俺?」
「そうだ。まぁお前の世界には魔力なんて無く、特典をやることでその魔力を増やすことが出来るんだ」
「だからこんなに特典を貰えるのか。……ん? それだとフェレミスの世界かもっと他の世界でも良いけど、元々魔力を持ってたやつに更に特典をやった方が世界的にいいんじゃないか?」
「スポンジは水を吸うだろ? その水を魔力に例えると、最初からある程度吸っているより、まったく吸っていないスポンジの方がより多く水を吸うだろ? そういうことだ」
「だけど、結局それって同じ量じゃないのか?」
「量は同じでも質が違うだろ? 神が与える力と人の力だと」
「なるほどそういうことか」
「まあそういうことだからフェレミスで頑張れよ。」
「ああ、一応ありがとな。」
「一応かよ。まぁそういうわけでな」
……いつ向こうの世界に行くんだ?
「上から来るぞ! 気をつけろぉ!」
「え!?」
ここでしゃがんで上を警戒したのはしょうがないことだと思う。だが、
「……だったかな? お前の世界のネタは。お前がネタで始めたから俺はネタで終わらせようと思ってな。では、これから頑張れよ」
そういって”した”から現れた黒い穴に俺は気づき、
「騙したなーーーー!!!」
と言いながら俺は下に落ちていった……
特典が分かりにくかったかもしれないので、改めて紹介します。
・魔力無限
・どんなことにも才能
・全属性
・15歳でどこかの街に転生(転移)
・お金は3年豪遊出来る……かもしれないほど
・不老
他には向こうの世界での文字と言語を日本語にするくらいですかね。
では今年からよろしくお願いします。