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残り、残る  作者: 友霊
2/13

加藤 菫

今日も良い天気だなーなんてあほ面で大あくび、女子としてどうなのって横に座る女子を見る。あーあ、じっとしてれば可愛いのに。もしかして今のあほ面も可愛いとか思ってるのかな?相当おばかね、鏡でも目の前に出してあげようかな。

「すーみーれー!なーにボケッとしてんの?てか、私の話聞いてた?」

「え?あー、うん、ごめんなんだっけ?」

「もー!ちゃんと聞いてよー?えーっとどこまで話したっけ…ああ!そうそう…」

向かいに座る香織の話は続く、適当に相槌を打ちながら今日の晩御飯はなんだろうなーって能天気に考える。

「そんでー、―――がね、もうほんとに馬鹿でね――」

まだまだ続く香織の話、正直最初に話してたこと覚えてないし、いつからその子の話になったのかも分からない。ってか、誰ですか、その子。

ふと教室にある時計を見る。10.9.8…もうすぐ昼休みが終わる…。あーあ、香織全然ご飯食べ終わってない。

私が時計を見てる視線を追って香織も時計を見る、話は中断、お弁当の中身が一瞬で消えていく。

3.2.1…。昼休み終了の合図が校内中に響き渡る、と同時にゲホッゴホッなんて品もかけらもない せき

「ほらー一気に食べるからだよー!はい!お茶飲んで!!」

あー、お茶も一気ですか…

「菫、ありがとー」

むせて涙目になってるし、ご飯粒ついてるし…

指で口の端をつついて合図、?マーク飛ばしてんじゃないよ、もう!

仕方ないから香織のほっぺについたご飯粒を自分の指先でとってあげる。

「うわー、恥ずかしい!というよりこういうのはイケメンな彼氏にしてほしかったー!!!」

そう叫ぶくらいならイケメンの彼氏作ってください、そんでお昼一緒に食べなさい。とってやったのにお礼のかわりに文句だなんてなんて失礼なやつ。

「はいはい、じゃあイケメンの彼氏ができたら紹介してねー。」

「菫もねー!」

お弁当袋を片手に自分の席に戻りつつ叫んだ香織。適当にニコッて笑って返しとく。

二回目のチャイムが聞こえる。授業が始まる。先生が点呼を取る。最後の渡辺という苗字を聞いて私は夢の世界にはいっていった。



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