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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
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短小説

シュレーディンガーの喪男

作者: 征彌

 シュレーディンガーのネコとは、ラジウム、ガイガーカウンターに接続した青酸ガス発生装置が入った箱に一定時間ネコを入れ、ガイガーカウンターがラジウムから放出されたアルファ粒子に反応し装置が作動する確率を50%に設定したときのネコの生存確率を考える量子論の実験である。

 装置が作動し青酸ガスが発生するとネコは死亡すると仮定するとネコの生死の確率はともに50%となり、実験者は箱を開けるまでネコが生きている状態と死んでいる状態を同時に認識することになる。



 このたび我々は被験者をネコから交際相手のいない独身男性(以後「喪男」とする)に変えると実験結果に大きな違いが出ることを発見した。

(注: 実験の追試は喪男のサイズを考慮し、箱の代わりに実験日に印を付けたカレンダーのかかった密室を用いたほかはすべて同一の環境で行われた)


 喪男を使った実験では、青酸ガス発生装置の作動確率が50%に設定されていたにも関わらず、部屋を開けたときに喪男が死亡している確率は99.59%であった。

 つまり、実験者は今回の主眼である「部屋を開けるまで喪男が生きている状態と死んでいる状態を同時に認識できなかった」のである。


 喪男の生存者の内訳は、乳幼児(1人)高齢者(1人)30代男性(1人、実験時泥酔状態)20代男性(1人、実験当日北米地域から入国した)不明(1人、実験開始時から生死不詳))である。


 この発見は量子力学のみならず統計学や哲学にも大きな影響を与えると思われるため、我々はさらに追試を繰り返し、そこから得た結果について次の学会で発表する予定である。


(付記)

 この実験は2014年2月14日に被験者1,000人を対象に行われた。

 書くにあたってウィキ等をちょちょっと参考にしました。

 あくまで理論だけで、本当にネコを使って実験したのではないそうです。

 はー、よかった。

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