本題
猿「料理出来たで〜、」
そう言うと、猿は料理をテーブルに並べた。
寅「おぉー、さすが猿やなぁ〜!」
亥織「子子も作ってはるん?」
子子「決まっとるやないか!ほとんど猿ちゃんやけどなぁ?」
猿「まぁ、置いといてぇ。自分の料理だけやないでぇー?」
皆で厨房の方を向いた。
すると、卯魅、丑美、傘午、未弦が鍋を持ってゾロゾロと現れた。
辰真「なんで、みんな鍋もってんの?」
辰真は引く。
子子「それがなぁ?得意料理作れぇー言うたら、みんな鍋作ってもーて。みんな独特的や」
そして、男性一同は鍋を覗きこんだ。
寅「なんや、これ…初めて見たわぁ。」
傘午の鍋には、ケーキが入っている。鍋のダシにショートケーキの生クリームが溶けて出ている。
傘午「おいしそうでしょ?」
酉「寅、あんさん、こっちもエグいぞ。」
丑美の鍋は、昆布と鰹ダシの和風豆乳ダシ。汁は美味しそうだか、具材がエグい。すっぽんが丸々一個入っていた。それに十分に血抜きがされなかったのだろうか、豆乳ダシに血が溶けて出ている。
戌「いや、ユウ兄?こっちは、食いもんじゃないで?」
卯魅の鍋は、具材はなく、ただただ紫色のダシ。
しかも、刺激臭のする紫のダシ。
明らかに、有毒だ。
辰真「やっぱ?こーなるなぁ…」
未弦の鍋は、紫に続き黒だった。
具材らしき物は浮いているが、何かは分からない。
未弦「黒くなっちゃった。」
猿「まぁー、これは見ての通り廃棄処分やね?」
寅「大賛成やぁ。」
子子「これ捨てるんは、畑にしぃ?排水溝はさすがに、いかれるわ。」
そして猿は、畑に四人の鍋を捨てに行った。
猿が帰ってくると、みんな席に座っていた。
猿「ほな、いただきます。」
みんなで合掌し食べ始めた。
みんな、美味しいと頬張る。
子子「巳花そろそろええで?」
巳花「ええ。」
そして、猿が手を叩いた。
猿「みんな、ちょっと、ええか?」
亥織「なんや、改まって?」
猿「いやぁな?そろそろ本題入ろぉー思って。」
みんな、ポカーンとしている。
戌「ただ飯じゃないんか?」
猿「なんで、お前らにただ飯食わさなあかんねん」
辰真「本題ってなんだ?」
酉「あー!そう言うこと?」
傘午「えー、それで呼んだの〜?」
卯魅「何のことよ!?」
傘午「私こんな格好で来るんじゃなかったぁ〜、」
そして、丑美がズバッと言った。
丑美「仕事ぉ〜?」
丑美の言葉にみんな静かになり、はしを置いた。
そして、辰真は、葉巻を吸い始め、
未弦は、メガネを外し、
傘午は前髪のピンを外し後ろに掻きあげた。
傘午「で?今回の仕事は?」
先程までの騒がしさが消える。
辰真「金は?」
巳花「戦争よ。」
未弦「それって楽しいの?」
猿「おもしれぇ奴がいるんや。」