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ジンクス!  作者: つぐみ
4/5

デート注意!

 チャイムと同時に、教室の扉が開かれる。


「おっはよー♪」


 やけに上機嫌で入ってきたのは、担任の丹保だ。


「せんせー、やけに機嫌良いじゃん。デート?」


 一人の生徒がからかい交じりにそう言えば、クラスから冷やかしの声が上がる。


「今週末にねー。ネズミ園に彼氏とデートよ!」


 よほどうれしいのだろう。

 生徒達の言葉にも、満面の笑みでVサインだ。


 まだ年若い丹保は、恋多き女性だ。

 そのことは生徒たちにも知られており、最近できた新しい彼氏との行く末を、クラス全員で見守っている。


 連絡事項を伝えた丹保は、スキップしそうな軽やかな足取りで教室を出て行った。





「ネズミ園か…行きたいなー」

「じゃあ、今度4人で行くか?」


 一也の言葉に、二雄が反応する。


「いいねー。色葉も行くだろ?」


 隣に寄ってきた色葉に、三葉が声をかけた。


「うん」


 色葉が頷く。


「そういやさ、ネズミ園ってジンクスなかった?」


 ふと、二雄がそんなことを言いだした。


「あー、なんかあったかも」

「なんだっけ?」

「なんだっけ?」







 いささか乱暴に教室の扉が開かれたのは、翌週月曜日。

 眉間に皺を寄せた丹保が、教壇に立った。

 先週とはあまりにも違うその様子に、生徒たちは週末に何が起きたのかをおおむね理解する。


「……先生、週末は」


 クラスの勇者が、無言の丹保に声をかけた。

 丹保は眉間の皺を深くすると、地を這うような声で一言返す。


「………最悪」

「喧嘩…?」

「大喧嘩して、そのままさよならよ」

「………」


一瞬泣きそうに顔を歪めた丹保に、生徒達はそれ以上の詮索をやめた。



「あ」


 重苦しい無音の教室で、二雄の場違いな声が響いた。

 全員が二雄を見る。


「あ…いや、はは…」


 注目を集めてしまったことに苦笑しながら、二雄は妙に納得した気分になった。


(思い出した。ネズミ園のジンクス…――)




「付き合い始めのカップルが行くと別れる…」




思わず小さく呟いてしまう。

途端に、丹保の鋭い視線が二雄を射抜く。




「何か言った!?」

「なんもないっす!」





デート注意!





別れのデートスポット


モデルのランドは深く追求しないでください笑





地元にはカップルで乗ると別れるスワンボートや、神社があります笑


モデルのランドは深く追求しないでください笑





地元にはカップルで乗ると別れるスワンボートや、神社があります笑


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