表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

ランデレ彼女

異常狂愛彼女

作者: 狂風師

シリーズの中ではヤンデレ要素強め。

グロいシーンが含まれるので、苦手な方は回避推奨。


前編は下記URLよりどうぞ。

http://ncode.syosetu.com/n6551bb/

ルコ「今日は何の日でしょーかー?」


俺「…」


 またこのパターンだ。


 でも、今日は何かの記念日だったか?


 俺の記憶では、確か何もなかった気がするのだが。


 変な回答をして包丁でも出されたら、寿命がどれだけあっても足りやしない。


ルコ「今日は夏祭りでしたー」


俺「…前も言ったけどさ、夜中にその企画を持ってくるのやめない?」


ルコ「なんで?」


俺「眠たいから」


 それでは皆さん、おやすみなさい。


 次に起きる時は、太陽が昇った綺麗な朝を眺めたいです。






ルコ「おはよー!」


 あれ? 俺、寝たっけ?


 ビックリするくらい疲れてるんだけど。


ルコ「今日は夏祭りだよ」


俺「…何時?」


ルコ「花火はねー、夜の7時からー」


 夜の7時…。


 今、朝の6時だよ。


 まぁ4時間も眠れたなら良い方だろう。


 どうにかして頭を覚ますしかないな。


 もう1回寝かせてくれることなんて、そんな甘いこと無理だろうし。


 正面に座っているルコの胸を鷲掴み…出来ないので、手の平で撫でまわす。


 拒むことなく、俺の手による侵略を全身で受けている。


 寝起きでも反応するモノは反応する。


 ルコの胸から手を放すと、物惜しげな表情をした後に俺の上に倒れ込んできた。


 焦点が合わないほど近くにルコの顔がある。


 湿った熱い吐息がかかり、間もなく唇が重なった。


 ねっとりとした唾液が、互いの口の中を行き来する。


 そのままの状態で、ルコの手が俺の体に添うように下へ向かっていった。


俺「ぷはっ…。はぁい、ここまで」


 口を離して、下腹部の棒を触ろうをしていた手を、俺の手で絡めるように握ってやる。


 もう目は覚めたし、エロティックな成分も補充できた。


 それにここで本番までやってしまったら、今日中には枯れ果ててしまいそうだ。


俺「続きは…また夜な」


ルコ「やくそく。じゃあ朝ごはん作るね」


 朝起きて、いきなりってのは珍しくない。


 だからこそルコも何も言ってこない。


 …夜は大変な目に遭うけどな。




 いつもと同じ朝飯を食べて、昼過ぎまでは家でのんびりしていた。


 祭りまではまだ時間がある。


 別段することもないので、大して面白くもないテレビを眺めていた。


ルコ「ねぇねぇ、見てー」


 そういえばルコの姿が見えない。


 寝室の扉を開いてやると、そこには浴衣姿のルコが妖艶なポーズで立っていた。


俺「どこに浴衣なんて隠してたんだ…」


ルコ「お祭りに着て行くの!」


俺「着て行くのはいいけど…俺はそういうの持ってないぞ?」


ルコ「大丈夫だよ、普段着で」


 ルコが家の中で布を纏っているというのが、不思議でしょうがない。


 全くの別人に見えてしまう。


 というか、浴衣の帯を一人で結んだって事だよな?


 何というか…レベル的にすごく高い気がする。


 例えるなら、最終ダンジョンに出てくる敵くらい…?


俺「…待て。もう一つ気になることがある」


ルコ「なぁに?」


俺「その下はどうなってる」


ルコ「ネクタイだけだよ?」


 思った通りだ。


 「お前その格好で外歩くつもりか!?」という言葉を飲み込んだ。


 説得するのは、おそらく無駄だ。


 言ってもどうせ意味が通じないだろうから。


 通じたところで、恥なんて無に等しいくらいの奴だからな…。


 あぁ…頭が痛くなってきた…。





 お金を十二分に用意し、いざ夏祭りへ。


 ルコと腕を組みながら、祭りの場所へと歩いていった。


 夕方とはいえ、昼間の夏の熱気が残っている。


 外にいるだけでも汗ばむというのに…。徒歩で…。


俺「何が食べたい?」


ルコ「焼きとうこもろし!」


俺「とうもろこし、な」


 そんな会話を挟みつつ、まったりグダグダと歩いていった。





 服が汗で湿って不快感を誘っていく中、次第と浴衣の人も増えてきて、祭りに近づいたと思わせる。


 俺たち以外のカップルもいて、いつもの俺たち以上にいちゃついている奴らもいる。


 まぁ、そんな奴らはどうでもいい。


 ルコはすでに俺の腕から離れ、祭りの屋台で綿あめを見つめている。


 焼きとうもろこしじゃなかったのかよ…。


 後ろから近付いて、屋台のおっちゃんにお金を払った。


 嬉しそうに右手に綿あめを持って、左腕を俺と組んだ。


俺「食べないのか?」


ルコ「家に帰ってから一緒に食べよ?」


 いつものルコと言えばそうなんだが、なぜか涙が出そうなほど言葉が響いた。


 涙腺が滅んだか? それとも祭りの雰囲気に飲まれたか?


 その後、チョコバナナが欲しいと言うので買ってあげた。


 こちらから頼んだわけでもないのに、上目遣いでチョコバナナをエロく咥え始めた。


 明らかに誘っておられる。


 朝の続きの事を言っているのだろうか。


俺「他の人がいるんだから、普通に食べなさい」


ルコ「ほいひいよ?」


俺「焼きとうもろこし買ってあげない」


 大人しくなった。


 躾けるのも俺の役目ですから。


 ただ物で釣っているだけだけど。


 それでも立派な躾…調教だ。


 食べ歩いている間にも目的の屋台はいくつもあったのだが、食べ終わるまで買うのは控えておいた。


?「あれ? お前…やっぱりそうだ!」


 誰かに話しかけられたか?


 いや、きっと他の人だろう。


 よくある事だ。自分が呼ばれたと思ったら、全然関係なかったという、あれだ。


?「無視するなよ~。久しぶりに会ったんだからよ~」


 後ろから肩を掴まれて、強引に後ろを振り向かされる。


 そこに映った顔は、確かにどこかで見た顔。


?「私だよ! 小学生の頃はよく遊んであげたろ~?」


 …。


 なんだか、徐々に思い出してきたような気がする。


 そうだ。こいつは…。


?「隣にいるのは彼女さん? あんたに彼女が…


俺「焼きとうもろこし買いに行こうな、ルコ」


 チョコバナナを食べ終わり、棒だけを持っているルコの左手を掴んで走り出した。


 思い出したよ。2つの事を同時にな!


 あいつは小学生の時の友人だ。


 男勝りで男口調。当時は女らしさなんて皆無だった。


 陸上部で、下手な男より足が速いと言われていた。


 中学は俺は普通に進級したが、あいつは私立の中学に行った。


 それから全くと言っていいほど会わなかったのに、まさかこんなところで遭遇するとは。


 昔はよく遊んださ。昔はな。


 今は事情が違うんだよ。


 お前の言った「彼女」の言葉で思い出したよ。


 ルコの言ったルールを覚えているだろうか?


 ルコ以外の女と話すの禁止という、どうでもよかったルールがある。


 隣にいた彼女さんに目をやると、その時にはすでに目が濁っていた。


 ルコの両手が塞がっていて助かった。


 その場で包丁でも出されたら堪ったもんじゃない。


 お祭りだというのに、俺の気分はぶっ壊れた。


 いや、それはルコだって同じなのか?


 欲しがっていた焼きとうもろこしを買い与えてみると、嬉しそうに笑っていた。


 と、とりあえず、最悪の事態だけは回避できたか…?


 後ろから追っては来ていないようだ。


 さすがにこの人混みだ。簡単には見つからないだろう。


 ちょうど上がりだした花火。


 もう見つからないと安心して、ゆっくりと花火を見ていた。


俺「綺麗だな、ルコ。…ルコ?」


 隣を見た時には、すでにルコはいなかった。


 前後左右上下、どこを探してもルコは見つからない。


 さっきまで一緒に花火を見ていたはず…。


 まさか、こっちまで見つからなくなるとは…。


 あの目をしたルコは、何を仕出かすか分からない。


 そして、野生の力とも言える能力を発揮する。


 冗談っぽく聞こえるが、本当の事だ。


 早く探し出さないと死人が出るかもしれない。


 でもこんな人混みの中から、どうやって探し出す?


 とにかく当てもなく走り回り、人にも聞いてみたのだが、やはり見つからない。


 くそ…。あまりやりたくはなかったが、大声を出して呼んでみるしかないか。


俺「おーい、ルコー! どこ…


ルコ「呼んだ?」


 後ろから服を引っ張られて振り返ると、右手に綿あめを持ったルコが立っていた。


 返り血や相手の悲鳴もなかったので、とにかくそこは一安心した。


俺「どこ行ってたんだよ」


ルコ「ひみつー」


 秘密って事は、何か悪いことでもしたな。


 その先の事を聞く勇気がなくて、花火の途中で家に帰ることにした。


 もう花火とか夏祭りとか、そんな気分じゃない。


 これからしばらくの間はルコを監視しといた方が良いな。


 何が起こるか分からないからな…。


 家に帰ると浴衣を脱いだルコが、いつも通りの格好で晩ご飯を作ってくれた。


 久々に病みモードのスイッチが入っているように感じるが、料理に変な物は入っていなかった。


 俺の思い過ごしなのか?


 風呂に入っているときも、寝る時も、何一つおかしな行動は無かった。






 やや寝不足気味の朝が来た。


 すでに起きていたルコは、朝食の準備をしている。


 生理現象を慰めに来てもよさそうなものだが。


 仕方がないので布団の中で寝転がっていると、急に布団を剥がされた。


ルコ「朝ごはん出来たよー」


 卵焼きに味噌汁と昨日の残り物。


 朝はこれくらいで十分。


 寝起きで食欲もなかったが、ルコの飯ならいつでも食えそうだ。


 徐々に料理スキルが上がってきているのだろう。


 新しいスキルでも覚えているんじゃないだろか。



 飯を食べ終えたのだが、ルコは台所で何かをしている。


 食器洗いとかの後片付けでもなさそうだ。


 聞いてみても、はぐらかす様にして回答を避けられる。


 こりゃ何かあるな。


 少しするとそれも終わったようで、俺の隣にくっ付いてまな板の胸を押し付けてきた。


 よくある休日の光景だ。


 俺もいつもなら不審には思わなかった。


 時間は10時を過ぎたくらいで、インターホンが鳴った。


ルコ「ルコが出るね」


 まるで俺に出させない様な感じがした。


 考え過ぎなのだろうか。


 玄関から聞こえてくるのは、昨日聞いた気がする声。


 とっさに立ちあがって玄関に向かったが、一足遅かった。


 すでに家の中に入り込んでいて、ルコによって鍵が閉められた。


 こいつが家に来ることもおかしいのだが、ルコが人を家に上げるなんて。


 それも女を。


 これはいよいよヤバい気が漂ってきた。


 友人は俺の方へ近づいてくるが、後ろからゆっくりとルコが近づいていた。


俺「やめろルコ!」


 裸ネクタイのどこに隠していたのか、包丁の柄で友人の後頭部を殴りつけた。


 鈍い音がこっちまで聞こえてきた。


 友人は気絶してしまったのか、俺にもたれ掛かるようにして倒れ込んだ。


 さすがに回避することは出来ないので、床に落とさぬように受け止めた。


俺「お前、なにしてるんだよ」


ルコ「なにって、お昼ご飯と晩ごはんの食材だよ?」


俺「食材って…。ルコ、お前本気で言ってるのか?」


ルコ「早く渡して?」


 ダメだ。もう話が通じていない。


 一歩ずつ、着実に、包丁を構えたまま近づいてくるルコ。


 友人を引きずりつつも、なんとか後退る俺。


 とはいっても、豪邸みたいな広い家じゃない。


 辿り着く先は、すぐに壁だ。


 あっという間に追い詰められ、友人の背中には包丁が突き付けられた。


 無理やり前を抜けようとすれば、刺さってしまうだろう。


ルコ「ここで捌いたら床が汚れちゃうよ」


 ルコに人を殺めてほしくはないし、死人を出されても困る。


 もう俺に出来ることは、説得くらいしかない。


俺「バカな事はやめろ。昼飯や晩飯なら良いと…


友人「アぐっ…!」


 違和感にはすぐに気付いた。


 友人がくぐもった呻き声を上げ、一歩近づいていたルコの姿があった。


 友人は一瞬だけ暴れたが、すぐに俺の腕から落ちていった。


 うつ伏せに倒れた背中には、刺さったままの包丁があった。


俺「お…おい…ルコ…まさか」


ルコ「下ごしらえしておくね」


 急に息が出来なくなったと思えば、体の中心から痛みが走った。


ルコ「準備が出来たら起こしてあげるからね」


 鳩尾に一発…的確に当てられ、意識を失ってしまった。







 自由に寝返りが打てない息苦しさで、目が覚めてしまった。


 できれば目の前に広がる光景は見たくなかった。


ルコ「あれ、起きたの? まだもうちょっと待っててね」


 顔だけこちらに向けて、美しい尻が丸見えになっている。


 もう何も考えたくなかった。


 音だけで分かる、台所で行われている狂気染みた「下ごしらえ」


ルコ「みてみてー。これが鎖骨で、これが肋骨。それからー、これが肩甲骨」


 俺の視界に、肉がこびり付いている骨が並べられていく。


 考えたくなかったが、すでに上半身がダメになっているという事は分かった。


 ガムテープで手足を縛られて体が動かせないので、頭だけ動かして時計を見た。


 昼はとっくに過ぎ、時間的には晩飯になるのだろう。


 食欲なんて湧く訳がない。


 目を瞑れば視界は何とかなるが、においはどうにもできない。


ルコ「生肉ってレンジで温めても大丈夫かな?」


 ついでに聴覚もどうにもできない。



 そんな夢であってほしい時間は過ぎて、とうとう食事の準備が出来たようだ。


 体の拘束は解かれないまま、言葉通りの闇鍋が運ばれてきた。


 こんな暑い日に鍋とか、何を考えてるんだ。


 …いや、違う。人肉入りの鍋なんて、そんなもん食えるか。


ルコ「デザートも後で作るから楽しみにしててね」


 俺は床に寝かせられたまま、湯気が立っている肉が運ばれてきた。


 口を堅く閉ざし顔を反対側に向けたが、肉も一緒についてくる。


ルコ「そっか、熱いもんね。冷ましてあげるね」


 一旦離れたそれが、ルコの吐息で冷まされて戻ってくる。


 しかし熱かった時とは違い、今度は無理やり口の中に押し込んでくる。


 唇でのガードがすぐに崩れ、歯だけで防ぐことになった。


 だが、もはや口の中には肉の味が広がっていた。


 それでも、食べたら終わりだと自分に言い聞かせ、必死に拒んだ。


 ルコも無理だと判断したのか、ようやく箸を引いてくれた。


ルコ「食べないの?」


 歯で防いだとはいえ、俺の口に入った物を躊躇せずに自分の口に入れ咀嚼している。


 そのまま食べるのかと思ったが、まだそれが入っている状態で俺に口づけをしてきた。


 固体なら侵入は防げたのだが、ほとんど液状になっていたので、どうにもできなかった。


 一回味わってしまうと、もう何もかもがどうでもよくなった。


 頭の中を真っ白にして、何も考えない様に、口に運ばれたものを噛んで飲み込むだけ。


 諦めと絶望。


 作業的に物事をやるだけで、時間は過ぎていくんだ…。


 満腹も空腹も感じなかったが、どうやら鍋に入っていた分は食べきったようだ。


ルコ「次はデザートね」


 いきなり俺のズボンを脱がせたかと思うと、俺の顔の目の前にはルコの下半身が近づいていた。


 そしてルコは、俺の棒を咥え始めた。


ルコ「やくそく、忘れたとは言わせないよ」


 縛られたまま、自分で動くこともできず、ひたすらにルコに責められるだけ。


 台所に置かれた骨が、音を立てて崩れていった。

どうしてこうなった。

ヤンデレ要素半分、焼きとうこもろし要素半分って感じですかね。

「本格ヤンデレ」よりは「ルコの好物を発表」みたいな話です。

ちなみにルコは分かっていて「とうこもろし」と言っています。


次話は下記URLよりどうぞ。

http://ncode.syosetu.com/n7274bl/

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] いいですね。でも狂い荒れてる部分があったらもっといいのかな。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ