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いい顔
プリンをのせたお盆を手に、家庭科室から講堂への階段を上っていく。
隣を歩く布施さんは笑顔に戻っていて、足取りも軽い。
……ピカッ。
何かが光ったような気がして上を見上げる。
「北川君?」
珍しく部活に来ているらしい北川君が、階段の上の方からボクらのことを写真で撮っていた。
「いい顔しているな」
「? えっ?」
急に向けられた言葉の意味がボクにはわからない。
「お前も、そっちの勉強女もいい顔をしている。前より。ただそれだけだ」
「どういうこと?」
「別に、どうということはない。ただそう思っただけだ」
勝手に話すだけ話して、北川君は先に講堂へと入っていってしまう。
いい顔って、どういうことだろう?
隣に立つ布施さんも不思議そうな顔をしていて、ボクと顔を見合わせるのだった。
簡易更新気味です。
近ごろあまり時間が取れずすいません。
近いうちにしっかりと更新します。




