第八十二話 「葬式」
第二十五話まで修正したのでぜひご覧ください!!
「はぁ、はぁ……。グラヴィス教授がなくなったっていうのは本当なのか?」
俺は冷たい風を受け、必死に翼を動かしながら、10分ほど飛行していると聖ロースの街並みが見えてくる。
「……ついた」
胸の奥がざわつく。
「グラヴィス教授が死亡しました」
あの手紙が、嘘であってほしい。
大学の敷地に降り立ち、俺は最初に出会った学生をつかまえた。
「はぁ、はぁ……あのっ、グラヴィス教授が亡くなったって……本当ですか?」
学生は暗い顔でうなずく。
「……本当です。今、葬儀が中央講堂で行われています」
その言葉を聞いた瞬間、頭が真っ白になり、足から力が抜け、地面に崩れ落ちた。
グラヴィス教授…。
俺がこの大学で働いていた5年間もっとも支えられた人だ。
俺は震える足で立ち上がり、講堂へと走った。
講堂の前には、黒い服に身を包んだ人々が沈痛な面持ちで列をなしていた。
空は曇り、鐘の音だけが響いている。
近くの衛兵に手紙を見せると、静かにうなずいた。
「ご参加ください」
俺は一度自分の研究室へ走り、クローゼットを乱雑に開けた。
そこには、以前教授と出席した式典のときに着た黒い服があった。
「……あった」
着替えを終え、講堂に戻る。
中には世界中から集まった学者や魔術師たちの姿があった。
壇上の棺の前には、花束と魔導書。
まるで、教授がまだそこに座って講義しているように見えた。
隣でツェネガー教授が小さく呟いた。
「まことに惜しい……。これほど人類の魔術に貢献した者は、もう二度と現れんじゃろう」
その声を聞いた瞬間、胸が締めつけられる。
「……教授、もっと俺に魔術教えてくださいよ…」
視界が滲み、温かい涙が頬を伝う。
感謝も、謝罪も、最期の別れすらも。
言葉にしようとすればするほど喉の奥に引っかかって、音にならない。 俺はただ、唇を噛み締め、拳を握りしめることしかできなかった。
葬儀が終わる頃には、空はすっかり夜になっていた。 俺はふらふらとした足取りで大学の宿舎へと向かい、ベッドに倒れ込んだ。
「はぁ……疲れた……」
涙でまぶたが重い。
気づけば、眠りに落ちていた。
翌朝。
外がざわざわと騒がしい。
俺はベッドから飛び起き、外に出た。
前の通りでは新聞配りの少年が叫んでいる。
俺が外に出て確認すると、衝撃のニュースが耳に入った。
「号外! 号外だ! ヴァルデリア軍が電撃侵攻! たった1日でグリバッツ国の首都グリバを完全掌握!!」
えっ?グリバが落とされた?
なんでそんな急に?
グリバには、サヴァやランスターたちがいる。
あいつらは大丈夫なのか?
振り返ると、ツェネガー教授が今までに見たことがないほど、険しい顔で立っていた。
「わしはすぐにグリバへ戻る」
「……俺も、行きます」
俺はそう言い、ツェネガー教授についていくことにした。
一体何が起きているんだ?
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