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第六話  「借金」

ラガーと別れてもう1年が経った。

最近では上級魔法も無詠唱で使えるようになった。だが、まだ最上級魔法の無詠唱はできないままだ。

やはり記憶が残っているのか子供の体だからか知らないが魔術の上達スピードが早いと感じている。本などを読んでいるとさまざまな魔法が書いてあるが王級魔法は一切載っていない。マリーネに聞いてみると、魔法は王級レベルになるとそもそも魔力消費がえげつなく、攻撃魔法だと簡単に街1つを消し飛ばすほどの威力を出すことも可能なため、王級魔法を学ぶためには広い敷地のある首都であるマーロの大学に行かなければならないらしい。

大学に行きたいと思った俺は大学に行くためダレンに相談することにした。

相談するとダレンは少し焦ったように


「無理だな、年齢的にも金額的にも。」


と言われてしまった。まあ、仕方がない。

7歳の子供が大学に行くと言い出したら普通の親なら許さないはずだからだ。

だが俺は違う。

もう一人前の魔法使いだからだ。

すると、ドアの方からコンコンと音がした。ダレンが扉を開けるとなんだか急に騒がしくなった。そして大男が何人もゾロゾロと入ってきて家のものを物色し始めた。俺は何事かと思ったがダレンは顔が真っ青になりながら泣いていた。すると、また家に黒ずくめの、いかにも黒魔術師みたいな男が


「この家とこの家にあるものでは5万マーラ程度だぞ。」


「そんな...」


と泣き崩れるダレンを見て怒りが湧いてきた。つい俺はその大男たちに《フレイム》で攻撃してしまった。大男たちは身体中に大火傷をおって地面に転がっていたが今はそれどころではない、黒魔術師みたいな男だけは立ったままだった。そして手に持っている杖を振った瞬間に俺の体は拘束され、眠気に襲われそのまま寝てしまった。


「面白い。こんなに小さくてこれほどの魔術が使えるなど初めてだ。よし、この子をもらう。借金はチャラだ。じゃあ帰るぞお前ら」


「おい、俺の大切な子供を返せー」


と泣きながら言ってくる声が最後に聞えた。





目を覚ますと牢屋の中だった。

牢屋の前には俺を眠らせた男が1人立ってきた。


「やあ、目が覚めたか。」


「ここは?」


「ここはお前のいた神聖マーロ帝国からはらか遠くにあるグリバッツという国だ。」


俺は自分の国しか知らなかったため地図を見せてもらうとそこには5の大陸があった。眠らせた男によると西側にある大陸が人類の住む大陸らしい。そしてその大陸の南にあるのが神聖マーロ帝国だった。

グリバッツという国は北側だった。距離にすると7000キロほどだそうだ。絶望の中、何故俺を連れ去ったのかと聞くと


「お前の父ダレンが1年前にカジノで500万マーラを溶かして俺らに500万マーラ借りたのさ、そして俺たちは借金を返済を助けてあげるためにお前を買ったから連れ去った。」


「俺はどうしたら?」


と問うと眠らせた男は


「帰りたいなら500万マーラ払え。お前魔法できるだろ?働いたらどうだ?まあ、働いても数十年はかかると思うが…」


「どこで働けば?」


「とりあえず出ろ。」


と牢屋から出してもらえた。そして、階段を上がった先に広がっていたのは城壁に囲まれていてレンガ造りの家が広がっている巨大な都市だったのだ。


「この町は我がグリバッツ国の首都である。ここならいくらでも仕事が見つかる。自由にしろ。ただし、これだけはつけてもらう。」


そう言ってつけた魔力の入った石だった。


これで位置情報を確かめるのだろう。宿も自分で探せと言われ、追い出されてしまった。


これからどうすればいいだ…?

1マーラは日本円にして約1000円ほど

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