第六十二話 「戦車」
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はぁ…。
俺たちは3、4か月ほど前にヴァルッツで正体がバレたことでずっと止まらず馬車で移動している。
ここ数週間俺たちはまともに食べ物を食べていない。たまに食べられるとしたら肉が硬くてゴムみたいな味がするコヨーテの肉くらいだ。
あと数日でヴァルデリア帝国の3大都市であるエナパートだが、俺たちはヴァルッツで正体がバレたため、エナパートに寄っていくことはできない。
しかし、このまま街に寄れずにいれば俺たちは餓死してしまうだろう。そう考えていると、窓の外に大きな馬車が見えた。
俺が目を凝らしてみるとそれは後ろに貨物をのせた馬車だった。
俺はそのことをラングとシビルに伝えると
「いいな。襲おうぜ」
と言い、ラングとシビルはクロノアにあの貿易の馬車に接近してくれと頼みに行った。
すると、クロノアは
「いいえ。できません。ヴァルデリア帝国兵士や私たちを攻撃してきたもの以外には手を出してはいけないとお嬢様に言われております。もしも、勝手にするならばあなた方を今ここで私が処理します。」
とラングたちに言った。
その言葉に怯えてた2人は黙ってその場を離れてしまった。
すると、エリーナが焦った顔で
「やばい…また兵士たちが!」
と言ってきた。
俺は急いで後ろの窓を見ると、そこには大きな砂煙を出しながら爆速で走ってくる馬車の姿があった。その馬車に刺さっている旗から見るにきっとヴァルデリア大陸の軍隊だろう。
すると、俺の後ろからクロノアが現れ
「あれはヴァルデリア帝国軍の戦車部隊だわ。数は10ほどだから倒せなくはないけど…」
「戦車!?戦車ってあの大砲とかあるやつ?タンクのほう?」
と驚いて俺が言うとラングが
「タンク?何だか知らねーが、ヴァルデリア帝国軍の戦車部隊は最強として名高いんだぞ」
と言ってきた。(あ~。チャリオットのほうの戦車ね…)と理解した。
「このままだとまずいわね…今は昼だし。グレイス様やお嬢様たちは戦えないわ…」
とクロノアが言うと
「俺たちのコンビ久しぶりに見せるか!」
とラングがシビルに向かって言った。
「グレイス様この馬車を守っていてください」
と言い馬車を止め、ラングたちと外に出た。すると、
「出てきたぞ!!」
と兵士たちが言い弓矢を放ってきた。
「久しぶりだ。『業火剣』」
とラングとシビルの2人は戦車部隊に巨大な炎の一太刀を放った。しかし、相手の戦車には傷一つついていなかった。
「バカめこの戦車の防御力は山を壊す魔術を防ぐ程度だというのに…」
と兵士たちが馬鹿にしてきた。しかし、次の瞬間クロノアは
「戦車などに乗ろうが私の攻撃は防げないわ『止まる「世界」』」
と時を止めた。
時の止まって世界でクロノアは数百本のナイフを放った。
時が動き出すと数百本のナイフは見事に兵士と馬の頭に的中し戦車部隊を壊滅させた。
俺が窓から見てほっとしていると砂煙の後ろから何やら人影が見えた。俺は3人に
「まだいるぞ!」
と叫び砂煙から現れたのは。背中に黒いマントを背負い、3つの角が生えた一人の魔族の男だった。
「ほぉ。戦車部隊を壊滅に追い込むとは…」
と言いその男はコンバットナイフのようなものを取り出した。
次の瞬間にクロノアはすぐさま数百本のナイフをその男にめがけて放った。すると、その男は数百本のナイフを軽々とそのナイフで防いでしまった。
「面白い。数百本のナイフを放つ魔術か…」
といいクロノアに向かって走り出した。クロノアは瞬時にナイフを手に取り男の攻撃を防いだ。
「俺の攻撃を防ぐとはさすがだな」
と言いながらクロノアに攻撃続けている。圧倒的な手数だ。あのクロノアでさえ押され気味になっている。
すると、クロノアは『止まる「世界」』使った。
止まった世界でクロノアは素早く男との距離を開け、数百本のナイフを男のまわり全方位放った。
時が動くと数百本のナイフが男にめがけて一気に飛んで行った。
(殺れた!)そう思った瞬間。男は青い炎を纏ったナイフでその攻撃を完全に防いだ。
「はははは。ここで戦うのは惜しい。俺の名はエターナス。必ずお前を殺す」
と言い去って行った。
ラングたちが馬車に戻ると、馬車を起こしてそのままウェバック大陸に向かって走り出した。
キャラクター紹介
【リリス・ロートナハト】
種族:吸血鬼(純系)
性別:女
魔術:不明(無詠唱)
剣術等:不明
年齢:千歳前後
身長:148㎝
外見:十代前半の少女のような見た目で小柄
吸血鬼カーミラの妹。戦闘力自体は、カーミラよりも高いが、感情的になりすぎてしまう。性格は戦闘以外だと幼いが、戦闘になると非常に残虐になり、手を付けられなくなる。そのため、隔離されていた。少し前までマティミエス国の侵攻の際に総大将として参戦していたが、グレイスとの戦闘の際に遊んでいたため、やられかけたが、爆散して、コウモリ体になり、ヴァンパ国に帰った。
※第六十二話時点
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