第三十八話 「初戦」
俺たちは朝早くに教会の鐘の音で起きた。
まだ、太陽が上がっていなくあたりは真っ暗だ。おそらくまだ、2.3時ごろだろう。俺たちは重い目を開きながら城壁に向かった。
まだ、2.3時なのに城壁には多くの兵士が戦に備えていろんなところに移動しまわっていた。俺たちは現場にいた長官に仕事はないかと尋ねたが特にすることがなかったので近くの椅子に座って休憩することにした。
まだ、朝ですらない。
すると、エリーナが俺の肩にもたれかかってきた。
そして、すぐにぐっすり寝だした。俺はエリーナの顔をじっと見た。この2週間しっかり顔は見たことがなかったが、意外とかわいいじゃないかと思いながら俺も寝た。
何時間か経った。
俺とエリーナは爆発の音で目を覚ました。俺は横にいたはずのラングを見るといなかった。俺たちは大急ぎで弓矢を放ったりしている兵士たちの間をすり抜けてラングを探しに行った。
城壁から外の様子をのぞくとそこには、戦っている兵士たちに混ざって戦っているラングの姿が見えた。俺たちは一安心し戦に参戦することにした。
エリーナはほぼ雑用係だが、俺は魔術で応戦だ。城壁の上から『業火長槍』などを放って敵軍の兵士を燃やしていると急に俺の眉間に向かって矢が飛んできた。
俺はその矢をギリギリで躱したがよろめいて城壁からに落下してしまった。
これはまずいと思い急いで『風竜巻』を放って着地した。
今のところは俺たちの軍のほうが有利だ。俺は前線を支えるために前線に行くことにした。前線に近づくにつれ敵味方問わず兵士の遺体が増えていった。実際に見るのは初めてだ。この様子からして激戦に違いない。俺は走って前線に向かった。
前線では多くの兵士が戦っていた。だが、うちらの兵士のほうがタフなのか着実に前線は進んでいった。
こんな様子なのに今までの戦いで惨敗してきたのか?と疑問に思った。
俺はラングと合流し、そこで戦っている兵に対して『回復』を使って援助をした。援助が功を奏したのか今まで以上に前線が進んできている。
敵の本陣まであと少しだ。と思っていた時急に影ができた。兵士たちが見上げるとそこには何やら半径500mはあろう巨大な水球が出来ていた。兵士たちはそれを見るなりその場に凍り付いた。
俺はこれはまずいと思い急いで俺はラングと俺に対して『最上級防御』を張った。
張った次の瞬間その水球が俺たち兵士めがけて落ちてきた。その水球が地面にぶつかった瞬間に、地面が削れるものすごい轟音と大量の水が俺たち兵士に向かって迫ってきた。俺たちは『最上級防御』で防いだが。バリアーを張っていなかったほかの兵士たちは一瞬にして流されてしまった。これだけの水を扱うなんて人間には不可能だろうと考えていると『最上級防御』がミシミシと言い出した。
「これはやばい」
と言おうとした瞬間にバリアーが崩れた。次の刹那俺たちは大量の水に流された。
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