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向こう岸に立つ子

作者: 天川裕司

初めまして、天川裕司です。

ここではシリーズでやってます『夢時代』と『思記』の原稿を投稿して居ります。

また、YouTubeドラマ用に仕上げたシナリオ等も別枠で投稿して行きます。

どうぞよろしくお願い致します。

少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。

サクッと読める幻想小説です(^^♪

お暇な時にでもぜひどうぞ♬


【アメーバブログ】

https://blog.ameba.jp/ucs/top.do


【男山教会ホームページ】

https://otokoyamakyoukai.jimdofree.com/


【YouTube】(不思議のパルプンテ)

https://www.youtube.com/@user-vh3fk4nl7i/videos


【ノート】

https://note.com/unique_panda3782


【カクヨム】

https://kakuyomu.jp/my/works


【YouTubeドラマにつきまして】

無課金でやっておりますので、これで精一杯…と言うところもあり、

お見苦しい点はすみません。 なので音声も無しです(BGMのみ)。

基本的に【ライトノベル感覚のイメージストーリー】です。

創造力・空想力・独創力を思いっきり働かせて見て頂けると嬉しいです(^^♪

出来れば心の声で聴いて頂けると幸いです♬

でもこの条件から出来るだけ面白く工夫してみようと思ってますので、

どうぞよろしくお願いします(^^♪



タイトル:向こう岸に立つ子


私が住んでいる家の近くに小さな沼があった。

その沼はもうすぐ埋め立てられるところだが、今はまだ健在。

確かにこの沼はボウフラが沸いたり、環境・衛生的にも良くなかったりと、

あっても仕方なく、埋め立てられても仕方のないものだったが、

今回こうして埋め立てられると正式に決まった時には

やはりこれまでの思い出がよみがえってきて

懐かしくもなり、少し寂しい気もしてしまう。


そんな無くなりかけた沼のことを思う内、

なんだか最近、私はその沼の近くをよく通る様になった。

やっぱりその寂しさからおのずと足が向いてしまうのか。


でもそうしていた時、少し不思議な光景に出くわした。

「あ、また居る、あの子」


ちょうど沼の向こう側に、小さな男の子が立ってこっちを見ている。

ちょっと古めかしい浴衣のようなものを着ていた。

夏だったから、浴衣みたいなのを着てるのかなぁなんて思ったが、

それでもちょっと不思議。


そしてさらに不思議だったのは、

確かにちょっと距離があって離れていたから

顔がぼやけて見えてしまうのだろうが、

それでもその子の目鼻立ちが全くわからなかったこと。


つまりその子の印象がなく、目鼻立ちにしても

もう少し見えても良いはずなのに…

なんて少し疑問に思わされたことだった。


眼鏡をかけて行って、はっきり見ようとしても同じ。

また少し沼を周回して近づくと、

その子は決まって対角線を引いたかのように、

私が立っているその地点からちょうど向こう側になる

その沼の淵に立っている。

何をどうしてもその子に近づく事はなかったのだ。


「…あの子、なんだか変だなぁ…」

だんだん疑問が奇妙なものに成り代わり、

ちょっとした不安のようになってしまっていた。


そして、沼は結局、埋め立てられた。

埋め立てられてから、あの子は一切姿を現すことがなかった。


そしてあとで聞いた話だが、

あの沼があった場所はその昔、古戦場だったと言うこと。

大変な戦さ場だったと言うことで、

そこで悲しい末路を終えた人もかなり居たらしい。


「子供にまつわる話は何かないですか?」

と私はその人に聞いてみたが、よく分からないとの事。

もしかしたらそんな話もあったのかもしれない。


歴史はいろんなことが起きて、今ではもう砂に埋もれたように

細々(こまごま)したことは全て隠されている。

いろんな場所に、そこでこそ覚えられた

いろんな記憶がにじむようにあるのだろうか。


私が見たあの子も、

もしかするとその「記憶」から生まれたうちの

1人だったかもしれない。



動画はこちら(^^♪

https://www.youtube.com/watch?v=9LwdZm8G0Ps

少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。

サクッと読める幻想小説です(^^♪

お暇な時にでもぜひどうぞ♬


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