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番外編① 会いに…来たんでしょ?-柚希side-
私はいつも、朝10時頃に登校する。
登校といっても、保健室登校だが。
今日もいつも通り登校し、理子ちゃん先生と話したり、読書をしたりして過ごしていた。
正午過ぎ、私と理子ちゃん先生はお昼を食べた後、しばし理子ちゃん先生と世間話をしていた。
「最近はどう?」
ふいに、理子ちゃん先生がそんなことを聞いてきた。
「どうって…変わりませんけど、おととい来た、えっと…」
「南條広哉のこと?気になってるの?」
いきなり食い気味に聞いてきた理子ちゃん先生に多少困惑しつつ、
「気になってるっていうか、本当に勉強教えにくるのかなって、疑問ではあります。まぁ、そう言う意味では、気になってるのかも…?」
と答えると、理子ちゃん先生は
「うひゃぁーーー!!!いいねぇ!青春だあ!」
恋バナをする乙女のようなリアクションをした。
「ちょっと、何言ってるんですか、恋愛とか、そういうのじゃないですよ」
「でもでも、今後そういう関係に発展する可能性もあるんでしょー?」
私があしらっても、理子ちゃん先生はしつこく尋ねてくる。
私が困っていると、保健室の扉をノックする音がした。