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雲からものを召還できたりする人の日常

やってやったぜ。


ウォーターサーバーの水を沸騰させてやった。あのくそオーナーめ。廃棄のおにぎりくらいよこせばいいのに。


雲から物体を出すことができるが、それには、水を操ることが必要になる。だがら、水をちょっとばかりイタズラに使うことだってできる。沸騰させるくらいはわけはない。廃棄のおにぎりひとつで、グダグダ言うから、いい気味だ。スキンシップが過剰で、女性従業員にはセクハラと言われている。気づいていながら直さないのだから、ろくなやつじゃないのだ。だから、ウォーターサーバーにイタズラをする。熱湯にするくらい簡単なものだ。だが、それは、冷たいコーヒーを温かいコーヒーに苦もなくできる、ということではない。


洗い物のときは便利だ。食器を入れた容器に水を張る。その水をお湯に変えて、つけおきする。洗剤やハイターをちょっと入れるとなお良し。あとは、すすぎ洗いして、完了だ。簡単。


風呂を涌かすのも、ちょっと手間をかければいい。力は使うものの、その後にゆっくりできるのなら、問題ない。水を張って、集中する。ちゃんとやれば、いい具合の温度になる。この調整が難しく、たまに熱湯になることがあるが、冷ませばいいだけだ。


このように、温度を変えるくらいは、簡単だ。見えているならば。


見えないと、とたんに難しくなる。とにかく集中しようにも、容器のほうに目がいってしまって、水に集中できない。熟練者になると、そんなこと関係ないのだが、おれはそうではない。見えないとムリだ。つまり、中身の見えないウォーターサーバーになると、なにもできない。透明な容器なら、大丈夫だ。お湯の出ないウォーターサーバーでも、お湯を出せる。だが、ほぼ、無意味だ。本当に嫌がらせでしか使うことはない。お湯も普通に涌かしたほうがラクだ。いったい何のための力なのか。


だから、練習するのだ。風呂に水を張り、自在に操るトレーニングを欠かさない。できることが増えれば、おれは、働かなくていいのだ。

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