9章 デジタル金庫の真相-4
※この話はすべてフィクションであり、実在の人物・地名・事件・建物その他とは一切関係ありません。
2022/11/23 16:00 事務所
ともかく事務所でアレコレ言っても仕方ないし、正式に依頼として金庫の件を引き受け金曜日に菊地さん宅へ行くことになった。木曜は各々の仕事があるため、3人でまとまって行ける日を選んだ。
和子夫人が帰ったあとも3人は頭を悩ませた。のり子の直感も雅樹の閃きも、直接的なヒントがイマイチ足りないようである。
「警部から聞いてきたがこの金庫は元々、セキュリティ会社に直結していたようで2回間違えた場合1分以内に警備会社に電話が入らなければ即パトロールが来る仕組みになっていたみたいだな。しかし彰人氏が亡くなったことでその契約も無効になり、今は何度入力ミスしても大丈夫らしい。しかし4桁とはいえ数字・アルファベットに加え記号まで入力候補にあるから1から総当たりは無謀だな。」
改めて忠司が金庫の情報を整理する。そう、入力候補に記号まであるのが頭を悩ませるのだ。
「警察の人もそこでお手上げだったみたいね、アルファベットと数字での4桁ならなんとか予想つくのに…インターネットのサイトみたいに、パスワードを忘れたら?みたいに問い合わせられないのかしらね。」
のり子は口では冗談を言っているが、唇に手を当てているところを見ると彼女なりにいろいろ考えながらの発言のようだ。
「まぁここで考えても仕方ないです、正解が分かったところでパスワード入力して確認しなきゃ当たりハズレ分かりませんからね。警察の人達が頭を捻っても答えが出なかったんだから、それこそ一筋縄じゃないと思いますし。でも何か…何か足りないような気がするんですよね。」
雅樹もそう言いながら頭の中で組み立てようとはするものの、答えを出すためのピースが足りないようだ。
2022/11/25 10:00 世田谷区 菊地さん宅
3人は一度事務所に集合してから、揃ってここへやってきた。一応朝一の依頼メールの確認などがあるためだ。
菊地さんの住まいは世田谷区の住宅街にあった。2階のある戸建てであり、築10年ほどだと和子夫人は言っていたが綺麗な外観だった。さっそくお邪魔しようとする3人の目に、玄関先に貼ってあるステッカーが目に留まった。
『家電製品、修理引き受けます!他より安い、菊池電機にお問い合わせください。エアコン・冷蔵庫・DVDプレイヤーなどの大型のものから、デジタル時計やリモコンのような小型のものまでご相談ください!』
「そういえば、家電関係の仕事だったのよね。修理も業務の一環なのね。」のり子が誰にともなくつぶやくと、3人は玄関の扉の前に立ち忠司がインターホンを押した。
22/12/02 全体的に体裁を修正。(会話文の後に改行)
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