9章 デジタル金庫の真相-3
※この話はすべてフィクションであり、実在の人物・地名・事件・建物その他とは一切関係ありません。
2022/11/23 11:00 事務所
警部の言う通り、菊地氏の妻である菊地和子氏が現れた。片手にビジネスバッグを持っており、どうやら亡くなった彰人氏のノートパソコンを持ってきたようだ。来所者名簿に記名して来客用ソファに座ると、のり子がコーヒーを持ってきた。さっそく3人は対面側に座り話を聞く。
「警部さんにここを紹介されて、主人のパソコンを持ってまいりました。警察の方は一通りパソコンのデータを調べたようですが、金庫のパスワードに繋がる情報はないと去っていきました。ですが今朝、ノートパソコンの底にこのような付箋紙が貼ってありました。盗難防止のため机にチェーンと南京錠で固定されていましたから、警察の方は気づかなかったのだと思います。」
そう言いながら和子夫人は一枚の小さな付箋を3人の前に出した。
もちろん家を出る前にその4桁で入力してみましたが、ダメでしたわという夫人。
「■イコール12時か…12時は0時とも表記するから、ゼロか?」忠司はそう考える。
「見ようによっては算数の引き算にも見えるけど、3引く12だとマイナス9?それだけじゃ4桁にならないし…。」
のり子はそうつぶやく。
「一応、他にヒントがないかパソコンも見てみましょうか。」
パソコンに付箋が貼ってあったということは、何か他のヒントがあるはずだ。雅樹はそう踏んだのだ。警部の言う通り、パソコンの時計表示もアナログ式に表示されるよう設定されていた。
パソコンは忠司が得意なので忠司が交代し、時計の設定データが入っているフォルダを開く。すると一枚の画像が出てきた。
「なんだこれ?」
「それは警察の方も見つけられて、私も聞かれましたが何のことかさっぱり…。結局殺人の方は解決したし、脱税も直接的な証拠はないからと警察の方は引き上げてしまいましたけど。」
和子夫人はそう話した。
最悪。17時にアップしようとしていたらパソコンの不調?で小説編集していたタブが消え、一からセリフなどを打ち直しに…。
22/12/02 全体的に体裁を修正。(会話文の後に改行)
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ここで金庫のパスワードが分かった人は天才だと思います。一応チラホラヒントは出ていたのですが、分かった方は閃きの天才でしょう。