8章 負けられない戦い-2
※この話はすべてフィクションであり、実在の人物・地名・事件・建物その他とは一切関係ありません。
2022/11/4 11:00
それでは、という雰囲気でパソコン前の椅子から立ち上がりながら忠司が切り出す。
「今日は依頼もないわけだし、昼飯のおごりをかけて前回のリベンジ戦をしたいのだがどうだろうか。」
ソファーに対面で腰掛けC&Zや愛里の話題で盛り上がっていた雅樹とのり子はピタッと話を止める、そしてのり子がニヤリとする。
「そうねぇ…アタシが勝てば昼食代が浮いて愛里ちゃんとのお買い物に余裕ができるわけだし。いいわよ、受けて立つわ!雅樹くんはどうする?」
「もちろんオレだってやりますよ、なぞなぞ系はオレが得意分野なんで負ける気がしないですね!今日はステーキ弁当頼もうっと。」
雅樹はもうメニューまで決めているようである。
「八重島さんから言い出したってことは、出題者は八重島さんでアタシと雅樹くんが回答者ってことでいいかしら?」
そうだ、と忠司がうなずく。
「のり子さんと一騎打ちってことですね、特に恨みはないですけど全力で勝ちますよ!買ったらステーキ弁当の大盛りお願いしますね、赤身ならダイエットにもいいらしいし…。」
雅樹はさっそく宣戦布告している。お米いっぱいにしたら糖質多くなって意味ないわよというのり子のツッコミは聞こえていない。
「決まりだな、まぁ俺は二人のように自分オリジナルのなぞなぞを考案するのは苦手だからな…もしかしたら即答されるかもしれないが。ルールは前回同様に早押し水平思考クイズで行こう、出題の後に質問してくれ。」
忠司はそう言うと早速出題し出した。どうやらパソコンに答えがメモってあるようだ。
Q.あるところにAとBという2組の夫婦がいて、家は隣同士のご近所さんだ。あたり一面に草花が咲き誇る頃、Aの夫婦は逮捕されてしまいBの夫婦は国から褒められた。なぜだろうか?
22/12/02 全体的に体裁を修正。(会話文の後に改行)
※この下にクイズの答えが書いてあります、一緒に推理したい方は見ないでメンバーと一緒に推理してみてください。
---- よろしいですね? ----
答え➤童話"はなさかじいさん"。そのストーリーの頭と終わりの部分だけをクイズにしているというわけである。なぜ捕まったのか、なぜ褒められたのかは花咲か爺さんのストーリーを思い出せばハッキリするでしょう。
忠司は"オリジナルストーリー"を考えるのが苦手であり、この発言も伏線です。つまり実際に知られている童話をクイズに流用したわけですね。即答されるかも、という発言も皆が知っている話だから。
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