7章 難しいお年頃-13
※この話はすべてフィクションであり、実在の人物・地名・事件・建物その他とは一切関係ありません。
2022/10/26 8:40 事務所
朝からのり子は主に雅樹による質問攻めを受けていた。
「のり子さん、イケオジの家にお泊りだなんて!ナニかあったでしょ?そりゃありますよねオトナの男女なんだから!詳しく教えてくださいよナイショ話でオレにだけでも!」
なぜかハイテンションで決めつけにかかる雅樹に飽きれるのり子。
「あのね、あるわけないでしょ"仕事"で行ったんですからね。それに私、寝るとき愛里ちゃんの部屋にお邪魔したし。あ、関係ないけど愛里ちゃんの部屋って良い匂いしたのよねー。なんかビンに棒みたいなのが何本か刺さって良い匂いしたのよ、あれ何かしら?」
さりげなく話題をすり替えると雅樹がすかさず答える。
「それ、デフューザーってやつですよ。芳香剤とインテリ家具を合わせたようなやつで、ちょっと前から流行ってますよ…って話を逸らさないでくださいよ!」
気づかれた、しかし忠司が話を戻す。
「雅樹の質問はどうでもいいとして、あの親子の様子はどうだった?」
「分からないわ。」
「分からないって、のり子さん真由ちゃんの面倒見てたんでしょ?じゃあ真由ちゃんを帰したときに様子伺ってきたりしなかったんですか?」
すかさず突っ込む雅樹。
「ほら、そこはあくまで西城家の問題でしょ?アタシは別に父と娘の仲を取り持ってくれと誰に依頼されたわけでもないし。だから真由ちゃんと焼き芋食べたりして、時間ぴったりに玄関に送っただけよ。真由ちゃん自分でただいまーって入って行っちゃったからアタシもそのまま帰宅したってわけ。」
「ほぉ、川島田にしてはわきまえたな。以前の合コン事件なんかの様子だと、もっと首突っ込むと思ってたが。」
忠司が意外そうに言う。
「だって思春期や反抗期なんて誰にでもあるし、アタシもそういう時期があったから分かるのよ。そういう頃って大人がおせっかい焼いても無駄なのよね、ウザがられるだけで。ただ愛里ちゃんからありがとうってメッセージ来たから、悪くなかったってことは確かね。」
「それにしても簡単な足し算とシャレの暗号だったのに、なんでお父さんは分かってなかったんスかね?現に中学生の愛里ちゃんにも解けたわけでしょ?」
雅樹が言うと今度は忠司が答える。
「まぁ大人になると余計な知識が付く分、簡単な問題ができなくなるというしな。ほら小学校のお受験問題とか、小さな子供は正解率7割でも大人は1割にも満たないとネットニュースにもたまに出るだろ。」
ちなみに11月以降、17時過ぎに来る依頼人が多いということで事務所の営業時間が9時18時に変更された。言い出しっぺは雅樹だが、3人とも感じていたことだった。
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22/12/02 全体的に体裁を修正。(会話文の後に改行)




