番外編➤ウミガメのスープのやり方
※この話はすべてフィクションであり、実在の人物・地名・事件・建物その他とは一切関係ありません。
のり子「今回のウミガメのスープ問題は、アタシ達や星野姉妹ちゃん達のようにお友達やご家族と問題を出し合うと盛り上がるのよ。一般的には水平思考ゲームとも呼ばれていて、回答者が2人以上いるとなお良いわね。問題を作る側にもコツがあって、"発想の転換"がある問題は面白いわね。たとえばこんな感じよ」
Q.今日は一日中雲一つない良い天気で、降水確率も0%。それなのにミチルちゃんは、お友達の家に雨傘を持って歩いて向かっています。なぜ?
質問の例としては"ミチルちゃんは雨対策以外に目的があって傘を持っている?(はい)""ミチルちゃんは野外を歩いている?(はい)"など。
A.晴れた日にお友達に借りた傘を返すために歩いていた。
のり子「雨傘と聞けば、普通"雨の日に持ち歩くアイテム"と発想するわね?ここで『傘を持つ目的が雨以外にミチルちゃんにあるのでは?』という発想の転換が必要になるわけね。アタシのように勘のイイ人なら、"お友達"と"晴れの日に雨傘"という2つのワードでピンと分かっちゃうかもね。」
のり子「もう一つ例題を出しておくわ、回答は一番下に記載するから考えてみてね!」
Q.たかしくんは駅のタクシー乗り場にいます。しかしタクシーの運転手にお金を渡した途端、その場を去ってしまいました。なぜ?
質問の例、"たかしくんは運転手にカツアゲされた?(いいえ)""運転手はたかしくんをタクシーに乗せなかった?(いいえ)"
のり子「事務所のメンバーに出した問題も、親友=仲が良いという先入観を捨てられれば答えは近いわね。『親友と言ってるが本当は胸の内に秘めた確執があるんじゃないか?』と疑うことができれば、適切な質問・ヒントへの近道になるの。八重島さんはそこの詰めが甘かったわね。雅樹くんはそれに気づいてきっちり質問して、そのミスリードを潰したってわけ。ところで、タクシーの問題は分かったかしら?」
タクシーの問題の答え…
A.たかしくんの目的地が駅であり、タクシー乗り場で降ろしてもらったから。
のり子「"駅のタクシー乗り場"と言われたら、普通乗ることをイメージするわね。でもタクシー乗り場で降ろされることも珍しくないのよ、特に小さい駅なんかはね。だからたかしくんは"目的の駅についたから、乗車賃をきちんと払って去った"というわけ。この場合も『タクシー乗り場=タクシーに乗るために行くところ』という発想をうまく転換できるかがカギなのね。」
いつも閲覧ありがとうございます。感想・評価・指摘などありましたらよろしくお願いいたします。
22/12/02 全体的に体裁を修正。(会話文の後に改行)
※ただ、いくら"架空のなぞなぞ"だからと言って無理難題を作ると嫌われます。このゲームの楽しさは「回答者と出題者が質問とヒントのやりとりをしながらワイワイする」のが醍醐味なのです。答えさせる気のないイジワルすぎる問題は、お友達や家族との仲に亀裂を生じさせ楽しむためのゲームなのに嫌われてしまった、という本末転倒の皮肉な結果を招くので難易度はほどほどに。回答を聞いたときに相手が納得できるレベルならセーフかと。
※あとあまりにも出題者に都合の良い問題もどうかと思います、筆者的に。
例)飛行機の中で、お医者様もいたのに客が死んでしまった。なぜ?
答)その客がいつも持ち歩いている心臓病の薬をそのときたまたま持ち忘れて旅行に行き、飛行機の中で買うこともできず死んだ。
→ネットでこのような問題見かけましたが、そもそも『そんな大事な薬なら出発する前に必ず確認するだろ。』