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何でも屋 H・M・Oの依頼簿  作者: ゆうき
合コンの女王
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番外編 合コンの女王 16

 のり子先輩の投入したアイテムは効果抜群だった。私もようやく緊張がほぐれてきてゲームに意気揚々と参加してみたが、初っ端私があみだくじで✕を引き負けた。引いたカードが黒歴史を1つ暴露、だったので私は話したこともない1つ上の男の先輩に告白し大玉砕して1週間学校を休んだことを告白した。みんな若気の至りだわ~って笑ってくれて本当によかった、ここで変に慰められたら私は泣いただろう。

 「さすがに初対面でいきなり告白は無謀っしょ!なんでそんな無茶したの?」

 とツバサさんがニコニコ笑顔で聞いてきた。当時私は高校1年生だったが、高校生にもなると周囲がみんな大人びてきて、彼氏や彼女がちらほらでき始めるものだ。私も一応クラスの女子とは近ず離れずの無難な学生生活を送っていたが、それでも彼氏いないの?と聞かれることは多い。女子は恋バナが好きなので社交辞令みたいなものではあるのだが、やはり当時の私は焦ってしまった。なんなら、えっこのクラスで恋人いないの私だけ?程の焦りがあったと思う。そんなわけないのに。

 好きでもないのにとりあえず告白されたら付き合ってみるとか、学生時代あるあるだよね~なんて盛り上がり、その後も誰にどのカードを引かせるか、激しい攻防が続いた。例えば"このカードを引いた人 一発芸を披露する"などという明らかな地雷カードは、ミユさんとアイさんが互いに引かせようと激しいバトルを繰り広げていた。(ちなみにこのときはじゃんけん勝負だったが、じゃんけんの掛け声に気合が入りまくっていた。)


 とまぁそんな感じで飲食しながらあっと言う間に時間が過ぎ、店員さんがラストオーダーを取りに来た。集団席は2時間制、たのしすぎてもう終盤だった。

 ここでのり子先輩がまたもファインプレーを魅せる。

 「あぁ~楽しかった。ねぇこれだけ楽しい合コンもあんまりないから、またみんなで集まるのもいいかもしれないわね。嫌じゃなければ、全員で連絡先交換しましょうよ!」

 全員で、というのは魔法の言葉である。みんなが交換している以上、自分だけ引っ込むわけにも行かない。また複数人と交換することで自分が誰狙いなのかをわかりにくくする効果もある。ミユさんとアイさんみたいにバレバレのパターンもあるけど。

 そんなこんなで私たちはみんなお互いに連絡先を交換した。私は話の合うレンさんか、遅刻してきたとっておきのイケメンであるカズヤさんのどちらかは連絡先を知りたいなと思っていたので、のり子先輩が女神に見えた。便乗してツバサさんの連絡先を手に入れたミユさんとアイさんもおそらく彼女に感謝していただろう。


 ラストオーダーでみんなが各々頼んだコーヒーやアイスも食べ終わり、幹事のユウヤさんにお金を払って私たちは店の外に出た。

 「本来はね、ここからが勝負の続きなの。いい感じの人を別のお店に誘って飲み直したり、カラオケに行ってさらに盛り上がって仲良くなったりするのよ。でもアタシと美羽ちゃんは帰りましょうね。」

 「えー!私、もうちょっと遊びたい!せっかくこの雰囲気にも慣れてきたのに。」

 「ダメよ。あなた、補導される年齢だってこと忘れたの?社会人としてそういうところはきっちり分別できるようにならなくちゃね。」

 私はしぶしぶ了解し、のり子先輩とともに離脱した。ちなみにアイさんとミユさんは引き続き店の外でバトルしていたが、男性陣はその隙に離脱。男4人でカラオケに移動していたらしい。


 いつも閲覧・評価ありがとうございます。感想・誤字の指摘などありましたらよろしくお願いいたします。

 ※この話はすべてフィクションであり、実在の人物・地名・事件・建物その他とは一切関係ありません。


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