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何でも屋 H・M・Oの依頼簿  作者: ゆうき
合コンの女王
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番外編 合コンの女王 13

 ということで無事自己紹介も終わり、和気あいあいと合コンが始まった。と言ってもめちゃくちゃ緊張している初参戦の私がいきなり輪に入れるわけもなく、あまり話せなかった。正確にはのり子先輩が会話をパスしてくれたりレンさんの方から話しかけてくれたりするのだが、いかんせん友達もいなくまして男性耐性もない私は適当な相槌をして終わってしまう。

 「もう!美羽ちゃん相槌だけじゃ会話が続かなくて見ていられないわ。例えばレンくんは映画やカラオケが好きって言ってたんだから、よく見る映画のジャンルは何ですかとか、カラオケは月に何回行くんですかとか、質問形式でいいから返さないと。会話はキャッチボールっていうでしょ?」

 そ、そんなことを言われても。私が無駄にもじもじしている間にユウヤさんとレンさんは男同士でなぜか盛り上がってるし、ミユさんとアイさんはツバサさんの取り合いが激化しているし。そこで私はようやく気づいた、私の隣の席でのり子先輩が言っていた狙っている男の取り合いバトルが始まっていたことに。

 「もう!ようやく気づいたのね。アタシなんか10分前から観戦してるわよ?さっきからすごいのよあの2人、褒めると見せかけて貶したり。まさに女のバトルって感じね。」

 私もちょっと見てみたかったので、のり子先輩と会話するフリをしてミユさんとアイさんの話を盗み聞きしてみる。とはいえ隣の席に座っているから嫌でも聞こえてくるんだけど。


 「もう~本当にミユったら本当に純粋でかわいいんですよ?高校の時なんか私に『バンドを組むのって入部届けみたいに許可取らなきゃいけないの?』なんて聞いてきたんです。部活じゃないっつーのにかわいいんだから。」

 「そんなこともあったねー、それで言ったらミユは頼んでもいないのに私の面倒よく見てくれるよね。なんだかお母さんみたい!」

 2人とも笑顔で話しているが、お互いに毒の差し合いをしている。口ぶりから少なくとも学生時代からの友人のようだが、男の取り合いとなれば友情などかなぐり捨てるようだ。ツバサさんをチラリと見るとそんなバトルを知ってか知らずかニコニコしていた。


 しかし私がもっとも驚いたのは、のり子先輩が男性陣から振られた話題のすべてに対応していたことだった。ユウヤさんからの理想のデートコースの話も、ツバサさんからのスポーツの話題も、レンさんからのゲームの話題もすべて捌いていた。私などハイか知りませんくらいに相槌して終わってしまうのに、上手に会話を続けるのも地頭の良さが必要なのかもしれない。


 ここで遅れていたもう一人が登場した。彼は遠方から参加してきたようで、飛行機が遅れてしまったようで申し訳無さそうにしていた。

 この人が、運命を変えることになる。

 いつも閲覧・評価ありがとうございます。感想・誤字の指摘などありましたらよろしくお願いいたします。

 ※この話はすべてフィクションであり、実在の人物・地名・事件・建物その他とは一切関係ありません。


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