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何でも屋 H・M・Oの依頼簿  作者: ゆうき
16章 謎の女
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わからない。-2

  番外編は『基本的に』本筋とは関係ないものを書きます。

 ※一応本筋の登場人物などが関わってくるため完全無関係ではない。

 の「分からないって何よ、だいたいそれさっきの雅樹くんの情報と矛盾してるじゃない。」


 雅「忠司さん、学生時代に2歳下の後輩から告白されて付き合ったって言ってたじゃないですか。」


 忠司はパソコンを一度スリープモードにしてコーヒーを作りに席を立つ。どうせ二人からせがまれるのが分かっているので最初からコップは3つ用意する。


 忠「あぁ言ったよ。そのときは必死に告白してくれたその子の気持ちを汲んでOKしたんだ。無下に断る理由も特になかったし、それに交際していく内に徐々に好きになるというパターンもあるかもしれないと思ったから。」


 いつものソファー席にコーヒーを並べると、のり子と雅樹も自然と集まってくる。来客用にのり子が座り、対面側に忠司と雅樹という具合に着席。


 の「つまり言い方はちょっと良くないけど、自分の気持ちが曖昧なままとりあえず付き合ってみたわけね。」


 忠「だが俺にはどうしても恋心というものが理解できないらしい、結局半年くらいして相手の子から別れを告げられたよ。別に悲しくもなかったから、今思い返しても特別な感情はなかったんだろうな。相手の子は泣いていたから、結果として傷つけてしまったな。」


 の(なまじルックスが良いだけに性質(たち)が悪いわねこの男…。)

 もちろん口には出さない。


 忠「大体、恋心というものがそもそもどういうものなのかをまず教えてくれ。知識として知っているだけでも何か違うかもしれん。」


 雅「んー、やっぱり今どきよく聞くのは意中の相手とはたくさんメッセージアプリでやり取りをしたい!とか好きな人の写真をスマホの待ち受けにしちゃう!あたりでしょうね。」


 の「あとはほら、姓名判断や血液型の相性占いをその人とやってみたくなっちゃうとか。文房具や小物なにか一つ同じの使ってるだけで嬉しくなっちゃったり。夢に出てくるように相手の名前を書いた紙を枕の下に入れて寝るとか、消しゴムに相手の名前を書いてきれいに使い切ったらカップルになれるとか…。」


 雅「そういうの学生時代のおまじないってめっちゃ流行しましたよね、オレもやったなぁ。」


 忠「なんだか話が脱線してないか?」


 の「とにかく!なんでもないときにその人のこと考えちゃうようなら間違いなく"好き"よね。嫌いな相手のことは普通考えたくもないし、興味のない相手ならそもそも頭に浮かばないでしょう?」


 忠「それが占いやおまじないにつながるわけか。」


 雅「その反応からして、忠司さんはそういうのやったことなさそうですね?」


 忠「ないな。」


 いつも閲覧・評価ありがとうございます。感想・誤字の指摘などありましたらよろしくお願いいたします。

 ※この話はすべてフィクションであり、実在の人物・地名・事件・建物その他とは一切関係ありません。


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