3章 小さな2人の依頼人-2
※この話はすべてフィクションであり、実在の人物・地名・事件・建物その他とは一切関係ありません。
2022/9/26 16:20
「へぇ~二人は英語の塾にも行ってるの、小さいのに偉いわね!このお兄ちゃんにも見習ってほしいわよね~。」
と話しながらこれ以上お菓子を取られないよう目を光らせるのり子。しかし雅樹はある程度腹が膨れたのかもうお菓子への興味は失せたようで、メモの準備をし出した。
「そうなんです、お姉ちゃんが先に通っていて、私もこの前10歳になったからお父さんとお母さんにお願いして一緒に行きだしたの!先生は優しい女の人だけど、宿題とかは厳しいです。」
妹のかなが答えると、のり子も学生の頃を思い出しながら談笑する。
「そうねぇ、今の時代は便利よねースマホやパソコンで調べたらすぐに出るものね。アタシは英語辞典と睨めっこしながら受験勉強してたな~。」
「おばあちゃんなんて、私の時代は英語の授業はなかったよーって言ってましたよ。今は私たちとスマホを一緒に覗き込んで、英語勉強アプリ一緒に見たりしています!おばあちゃん足が悪いから一緒にお外で遊んだりはできないけど、でも宿題とかゲームを一緒に見てくれるしだーいすき!」
ゆいが楽しそうに答えると、雅樹がそろそろと言った感じで口を開いた。
「でもなぞなぞクイズくらいで、何でも屋に来てくれたのはどうしてかな?おばあちゃんにギブアップだから答え教えてって言えばいいんじゃないかい?」
「いつもは解けないときは降参するんですけど、今度の問題は私たちで正解したくって!なぞなぞは、おばあちゃんに私たちが"おばあちゃんのやりたいことはなーに?"って聞いたの。そうしたらおばあちゃんが"そうだねぇ、久しぶりにみんなでこの問題の答えがいいわねぇ"って言われたの。」
ゆいが答えると、ランドセルからなぞなぞの紙を取り出した。
「でもそれだけじゃ分からないけど、降参も嫌だからヒントをもらったの。ヒントはね、"一番最後にでんぐり返ししたら閃くよ"だってさ!」
かなの方が答える。
「でももう暗くなり始めているから、今日はとりあえず帰りましょうか。お姉さんも帰るところだから一緒に送ってあげるね。一応連絡先も交換しとく?」
そう笑顔で姉妹に言って女3人でキャッキャと盛り上がっている。事務所メンバーには見せないのり子の一面である。
22/12/02 全体的に体裁を修正。(会話文の後に改行)
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