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何でも屋 H・M・Oの依頼簿  作者: ゆうき
16章 謎の女
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16章 謎の女-6

 雅樹はダメ元で最新型のアサルトライフルやサバイバルナイフなどの武器を想像してみたが、やはり具現化はされない。あくまでゲームクリアに必要なものはゲーム内でしか手に入らないようだ…雅樹は歩み始めた。


 壁も床もコンクリートの壁であり、足音が反響する。自分以外の靴音が遠くから小さく聞こえるが、それが壁同士の反響によるものなのか壁のない頭上からなのかは分からない。空はどんよりした曇空で今すぐにでも雨が降りそうな気配を漂わせている。


 そんなことを考えながらマジックで来た道をマーキングしていると、足音がどんどん近づいてくる。

 (足音や音の鳴る感覚からして人間…かな?)

 雅樹は身構える。といっても今はアイテムも武器もない、もし足音の主がモンスターだった場合は逃げるしかない。必死に頭の中で来た道を振り返り、行き止まりに追い詰められないよう逃走ルートをイメージする雅樹。


 ザ・・・ザ・・・ザ・・・ザ・・・!

 (来る!)


 「「うわぁ!!」」

 お互いに大きな声を上げて驚いてしまう、心構えして待ち構えていた雅樹より相手の方がボリュームは大きかったが。

 その男はバーチャル空間に入る前に隣の椅子に座った男だ。痩せ型の眼鏡姿という平凡な出で立ちだがこういうタイプこそゲームがうまかったりするんだよなぁ、雅樹はそんな風に思った。


 男と雅樹は情報交換をした、雅樹がマジックのマークがついているのはオレが調査済みの道ですと教えると男はマークの無い方へ向かうと言う。ちなみに男が歩いてきた道にはマークはなかったが、大体のルートを口頭で伝えてもらった。恐らくその道へ行っても既に宝箱などは開けられているだろう。雅樹は男に言われて無い方の道を進むことにした。特に協力行動にルール的な制約はなかったが、一人行動が好きなのでとメガネの男の方から別行動を申し出て来た。

 「せっかくお会いできたので、これを…3つも見つけたので。お互い頑張りましょう!」

 男は回復剤と書かれたミニボトルを1つくれた。雅樹はお礼に頭の中でイメージするとある程度必要なものが具現化することを教えてあげると、男は知らなかったようで喜んでいた。男も雅樹の真似をしてマジックとネックストラップを具現化すると、マーキングのない道へ歩いて行った。

 雅樹も男が通ってきたルートとは別の道へ歩き出しつつ、Dボタンを押してみた。


 ※回復剤…体に振りかけると効果を発揮。使用してから10秒間の間1秒ごとに体力を3ずつ、合計30回復。


 いつも閲覧・評価ありがとうございます。感想・誤字の指摘などありましたらよろしくお願いいたします。

 ※この話はすべてフィクションであり、実在の人物・地名・事件・建物その他とは一切関係ありません。


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