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何でも屋 H・M・Oの依頼簿  作者: ゆうき
14章 生放送中の殺人事件
222/523

14 結末-恋は盲目

 2023/3/9 16:00 事務所

 「なるほどねー、でも大筋にはのり子さんの推理通りだったんですね。」

 事務所に帰ったのり子から報告を受けるなり、感心した様子で雅樹がうなずいている。忠司はお得意様のマダムのパーソナルトレーニングを頼まれているため、ジムに同伴しており今日は不在。


 「アンタも気をつけなさいよー、彼女ほしい彼女ほしいって騒いでヘンな女に捕まってもアタシ知らないわよ?」

 「へーい。そういえばオレの女友達もこの前離婚したんスよ~、結婚生活わずか半年ですって。」

 「ちょっと何よそれ?詳しく聞かせなさいよ。」

 コーヒーを淹れながら雅樹の話に食いつくのり子、恋バナ系の話題が大好物なのは相変わらずである。


 雅樹には飲み友達である小西奈津子という同い年の女友達がいる。先日の休みに小西から食事に呼び出され、愚痴を聞かされたのだ。

 なんでも相手の男とは1年の同棲もして、とても優しく家事も手伝ってくれる良い男だと思ったのだと言う。それで同棲してちょうど1年の日にプロポーズされ2つ返事で了承し結婚した。

 だが結婚した途端に態度が急変、家事をゴミ捨て以外手伝わなくなった。さらに結婚したら共同財産なのに家計にお金を入れてくれず、家賃や食費を始めほとんどの出費を小西が負担していたという。堪忍袋の緒が切れて離婚を切り出すと、『お前が離婚を言いだしたんだから慰謝料よこせ』などと言い暴れ出した。慌てて小西が自分の両親に電話して駆けつけてくれ、2度とお互い近づかないということでなんとか離婚が成立したという。おそらく慰謝料をふんだくる目的で近づいたが失敗したのだろうということで、これも一種の結婚詐欺のようなものである。


 「ひどい話だけど、よく聞くパターンでもあるのよねー。しかもこれ割と男女関係ないのよね、奥さんの方が全く炊事や洗濯をしないって話も最近増えてるし。聞いてる限りだと同棲しても見抜けなかったのね?」

 「詐欺師はそういうところ上手ですからね、でもその女友達に聞いたらいくつか気づけたポイントはあったと言ってましたよ。」



 ・友達や両親に紹介した時にあの男はやめておけと言われたという。小西の前では優しく気が利いていたが、逆に小西がいないところでは何もしなかったのだ。

 ・また思い出してみれば散歩している犬がいても目もくれなかったり、子供たちがはしゃいでるのを鬱陶しそうにしていた。小西は犬や子供がよほど嫌いなのかと思ったが、考えてみればおかしなリアクションである。



 「恋は盲目ってやつよね、自分にだけ優しくしてくれると『えっ私だけ特別扱いされてる!』って勘違いしちゃうのよね。」

 「ホストやキャバ嬢なんかが使う代表的なテクニックですね。今は小西も『友達や親に止められるような相手はやめとけ!』っていろんな人に力説してるみたいですよ、オレもされましたから。」

 「やっぱり親や友達に紹介して第3者の意見を聞くって大切なのね。」


 いつも閲覧・評価ありがとうございます。感想・誤字の指摘などありましたらよろしくお願いいたします。

 ※この話はすべてフィクションであり、実在の人物・地名・事件・建物その他とは一切関係ありません。

 ※5/19 更新分です

 ※筆者は他にも書いているものがあり、更新がない場合は他の作品を更新している可能性があります。〇日更新分ですを目安にしてくださると助かります。

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