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何でも屋 H・M・Oの依頼簿  作者: ゆうき
14章 生放送中の殺人事件
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14章 生配信中の殺人事件-スムーズな解決…4

 (でもなんでのり子さんはそんなに当事者の気持ちが分かるんだろう、勘や推測にしては鋭すぎる気がする。)

 そんな疑問を抱きながら雅樹が席を立ったのり子へ質問を投げる。

 「動機については分かりました、毒殺という手段も親友が服毒自殺を図っていたということを考えれば納得できます。ただ問題は豊島さんが犯人だった場合、どうやって事件当日警察からの身体検査をごまかしたか?という点です。毒入りサプリメントを混入させた人物はビニール手袋と黒い長そでの服を着用しているように見えました。しかし彼女の持ち物・服装ではそんな恰好はできない、被害者ニリポンさんも黒い服は着用しておらず借りることもできない。そこを暴かないと殺しの動機が判明したところで彼女を犯人だと告発することはできませんよ。」

 4人とも自分の飲み物を飲み終えたので、のり子が新しく2杯目をそれぞれに淹れてもってきてくれたのだ。配り終えてまたソファに座ってから話始めるのり子。

 「そんなこと分かってるわよ、ちゃんと説明するわ。でもそうね…どこから説明しようかしら?」

 次に口を挟んだのは、早速淹れてもらったお茶に口をつけた警部。

 「ではまず、彼女はどうやって毒物を入手したというんだ?昨今は毒物を食べ物などに混入する事件が相次いでいて、日本国内でも管理はかなり厳しくなっている。医療関係者でも医学部でもない彼女がどうやって毒を手に入れたのか。」


 なんだそんなこと、という余裕の表情を浮かべるのり子。

 「毒物の詳細はまだ私たちは教えてもらってないけど、大体見当は付くわね。警部さんはその毒、もちろん成分はご存じなんでしょう?」

 「解剖報告を見たからな、植物性の猛毒だと言うことだ。解剖医の話では体内の血液の流れにのって全身の細胞を侵し、恐らく被害者は毒が回り出して10分と息をしていられなかっただろうと言っていた。」

 「やっぱりね…たぶん彼女、豊島さんは登山が趣味なんじゃないかしら?そして山で毒キノコを採取してきて乾燥してすりつぶして粉末状にすれば、サプリメントの中身と入れ替えるのは容易。普段から登山が趣味の人が山へでかけても、周囲の人は不思議に思わないし。」

 今度は忠司が口を挟む。

 「ちょっと待て、確かに日本の山には毒性の強いキノコがたくさん生えている。登山初心者へキノコを触らないよう指導するのはもちろん、山の動物たちも容易にキノコは食べたりしない。だがなぜ豊島さんの趣味が登山だと分かるんだ?」


 いつも閲覧・評価ありがとうございます。感想・誤字の指摘などありましたらよろしくお願いいたします。

 ※この話はすべてフィクションであり、実在の人物・地名・事件・建物その他とは一切関係ありません。

 ※5/11 更新分です

 ※筆者は他にも書いているものがあり、更新がない場合は他の作品を更新している可能性があります。〇日更新分ですを目安にしてくださると助かります。

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