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何でも屋 H・M・Oの依頼簿  作者: ゆうき
14章 生放送中の殺人事件
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14章 生配信中の殺人事件-スムーズな解決…3

 「高校から友達の輪に加わった人物、独立後一緒に仕事…その後中学時代からの親友の自殺。」

 段々、点と点が結びついて線のようになっていく男性一同。


 「この事件は豊島さんによる、親友だった寿々林さんの敵討ちよ。」

 のり子がそう断言するが、雅樹が声を上げる。

 「だとしても、結婚詐欺をしたのは田島宮淳史ですよね?もう逮捕されているみたいですけど、復讐したいならその男を狙えばいいのでは?」

 違うわよ…と静かに首を振ってそれを否定するのり子。一度コーヒーを飲んでからまた話しを再開する。


 「豊島さんの証言に『ニリポンが寿々林に男を紹介した』とあったわね。他二人の証言を見ても、時期的にこの男が田島宮淳史と見て間違いないわ。つまり豊島さん視点で考えると、親友が自殺するきっかけを作ったのはこの男を紹介したニリポンという構図になるのよ。

 要するに豊島さんは"ニリポンが紹介しなければ親友と結婚詐欺師が出会うことはなかった"、そのように考えているわけね。それに田島宮淳史はすでに逮捕されていずれ法の裁きが下る、でも紹介しただけのニリポンには何の罪もない。キリヤさんが言っている通り、誰と誰が付き合うかなんて当人同士の問題だものね。」


 一呼吸おいて、もう一度話し出すのり子。

 「それにね。寿々林さんが自殺したことを、恐らくニリポンはさほど気に留めていなかったんじゃないかしら?その自殺のニュースが流れたとき、キリヤさんや豊島さんの宣伝用のSNSは更新が止まったみたいなの…まぁ当たり前よね。でもニリポンだけは更新し続けていた、それはプロ意識によるものとも考えられるけど」

 「寿々林さんの死は、ニリポンにとってさほどダメージになるものではなかった。」

 「そう。現に寿々林さんの自殺したのが一昨年の大みそかでその発覚が年明け、だけど動画更新が止まった様子はないしむしろその少し後に新人編集者を雇うまでしている。」


 なるほど、と警部が小さい声で言う。

 「つまり豊島さんから見れば、被害者が寿々林さんに詐欺男を紹介したから自殺した。それなのに彼女本人は全然気にしていないように映った。」

 「えぇ、アタシはそう見ているわ。豊島さんの証言を思い出してほしいんだけど、彼女あまり寿々林さんについて証言していないの。中学時代からの親友で、一緒に仕事までしていたのに変だと思わない?さりげなく真鍋さんの方へ話題を逸らしているように感じたわ。」



 いつも閲覧・評価ありがとうございます。感想・誤字の指摘などありましたらよろしくお願いいたします。

 ※この話はすべてフィクションであり、実在の人物・地名・事件・建物その他とは一切関係ありません。

 ※5/10 更新分です

 ※筆者は他にも書いているものがあり、更新がない場合は他の作品を更新している可能性があります。〇日更新分ですを目安にしてくださると助かります。

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