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何でも屋 H・M・Oの依頼簿  作者: ゆうき
14章 生放送中の殺人事件
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14章 生配信中の殺人事件-18

 それにしても仲悪かったのね、とのり子がつぶやいた。誰かがその言葉にえっ?と返す。

 「だって撮影するニリポンはともかく、他の3人は楽屋として1部屋だけ借りてそこにまとまればいいじゃない。その方がレンタル代浮くでしょ、どう考えても。なんでもわざわざ一部屋ずつなのかしら?」

 警察もそこは疑ったようだ、3人が一部屋にまとまってくれていれば捜査が楽だったという側面もあったのだろう。警部の説明によると、ニリポンとその編集チームが個別に部屋を取るのは寿々林がいた頃から当たり前のことだったという。

 まずニリポンは動画のコンセプトが基本的に"おひとり様"なので当然一部屋。残りの3人もそれぞれが編集や企画を担当するため、同じく一人部屋で静かに作業したいと希望していた。

 ホテルやスタジオの手配はマネージャーのキリヤが一手に担っており、撮影の予定が入ると編集・企画担当の全員にグループメッセージを送信。その返信で参加人数を確認して、特別な希望がなければ一人一部屋で予約する。ニリポンのみ動画撮影の都合があるので、彼女の部屋だけは例えばホテル宿泊なら夜景が綺麗に見える部屋等と動画内容にあわせ宿泊先・スタジオ先に希望を出していた。


 ふーん、と言いながら警部が出してきた各階の資料に目を通すのり子達。確かに被害者と同じ階を利用している容疑者3人にしか犯行は無理そうである、守衛さんが個人的にニリポンへ恨みがあれば別だろうが。

 念のため確認したが、2階と6階の利用者達はニリポン達との面識はなく事件のことも後から知ったという。


 「オレ思ったんですけど共犯の線もあると思いません?例えばキリヤさんと豊島さんがグルで、豊島さんが連れ出したのを合図にマネージャーが毒のサプリメントを仕込む。ほらこれなら辻褄があうでしょ?テスト用のカメラが録画状態だったのは偶然だったみたいだし。」

 そんな雅樹の意見に反論したのは忠司。

 「どうかな。映像を見た感じ、豊島さんが焼きそばを買いに行くと言ったのに合わせて被害者がじゃあ私も一緒にお手洗い行くから途中まで一緒にという流れに見えた。これが豊島さんから『一緒にお手洗いに行こう』と言ったのならその説を肯定できるんだが。」


 ダメかぁ、と肩を落とす雅樹。そのやり取りが終わったのを見て、次は容疑者達の証言を調べてみるかい?と警部が持ちかけた。聴取は実際隣の部屋から見ていたらしく、またその資料も持って来ていた。



 いつも閲覧・評価ありがとうございます。感想・誤字の指摘などありましたらよろしくお願いいたします。

 ※この話はすべてフィクションであり、実在の人物・地名・事件・建物その他とは一切関係ありません。

 ※4/22 更新分です

 ※筆者は他にも書いているものがあり、更新がない場合は他の作品を更新している可能性があります。〇日更新分ですを目安にしてくださると助かります。


 ※何度も書いていますが、警部がいろいろ資料を持ち出していますがフィクションだからです。現実ではもちろんアウトです、絶対真似しないでください。

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