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何でも屋 H・M・Oの依頼簿  作者: ゆうき
14章 生放送中の殺人事件
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14章 生配信中の殺人事件-13

 「まぁ一度事件を整理してみたらいいんじゃないかしら、特に八重島さんはその方が考えをまとめやすいでしょ?」

 のり子が促すと、警部から聞いた話と見た動画を元に忠司と雅樹で概要整理を始めた。



 ・ニリポンが午後8時30分にスタジオ入り、3階の楽屋に向かう。テスト用のスマホで撮影の三脚の向きや食器の位置などを調整し、録画状態を止めるのを忘れたまま化粧・ヘアセットを始める。

 ・午後9時20分頃、マネージャーのキリヤがニリポンの楽屋へ。保冷バッグに入れて持参したのりや七味などの薬味をニリポンに渡し、隣の控室へ引っ込んだ。

 ・次に部屋に来たのは企画担当の豊島、夜の9時35分にニリポンが応対。ニリポンが買い忘れたコンビニ限定の新発売商品を代わりに買ってくることを引き受け、お手洗いに行きたいニリポンと2人一緒に楽屋を出る。この時三脚が傾き画角がずれてしまう。

 ・約1分後、犯人らしき人物がドアをあけ静かに入ってくる音。手首まで黒い袖のロングTシャツでビニール手袋をした手がカメラに映る。毒入りカプセルを仕込み、そのまま逃走。

 ・さらに2分ほどするとニリポンがお手洗いから戻ってきて、録画状態になっていたことに気づき切って終了。

 ・このあと9時50分頃に新人編集メンバーの真鍋が現れるが守衛は巡回中の札をかけていて留守。しかしエレベーターのカメラには9時55分に映っており一応証言と一致する。またこのマネージャーも生放送前に真鍋がいつも時間ギリギリなのを咎めるニリポンの声が廊下から聞こえたと証言している。

 ・午後10時、生放送スタート。2~3口食べたら別室で放送を見ているマネージャーが残りを下げに現れてニリポンはランキングを付けたりコメントを読んだりしながら次の商品を食べる。

 ・1時間ほど経った頃、新商品の焼きそば到着。しかしこれを食べている途中に腹痛を訴え横になりカメラの画角から消える。

 ・少しして異変を察したマネージャーのキリヤがニリポンを揺すったりするも起きる気配がなく、動画配信は緊急終了。

 ・その後の捜査でニリポンは致死量の毒を摂取したことによる中毒死・外部犯の線は薄いことなどが挙げられた。



 「うーん、やっぱりこれだけじゃ分からないですね…。服装もみんな黒っぽくないし。一番怪しいのは真鍋さんがネイビーのセーターだから、光の加減で黒く見えたのかな?」

 ぶつぶつ言いながら頭を捻る雅樹と黙ってまとめた情報を睨む忠司。



 一方のり子は余裕の足取りで3人分のコーヒーを淹れに行った。


 いつも閲覧・評価ありがとうございます。感想・誤字の指摘などありましたらよろしくお願いいたします。

 ※この話はすべてフィクションであり、実在の人物・地名・事件・建物その他とは一切関係ありません。

 ※4/17 更新分です

 ※筆者は他にも書いているものがあり、更新がない場合は他の作品を更新している可能性があります。〇日更新分ですを目安にしてくださると助かります。

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