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何でも屋 H・M・Oの依頼簿  作者: ゆうき
14章 生放送中の殺人事件
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14章 生配信中の殺人事件-5

 「じゃあ早速いただこうかな♪」

 忠司と雅樹は画面の中でニリポンが焼きそばを食べ始めたその光景を見ながら思う。

 (まさか焼きそばに毒でも混ぜたか?いくらなんでも蒸気が昇る焼きそばだ、食べる時に臭いや味の違和感を感じたりするはずだ。)


 だが先ほどと同じで2~3口食べたあと、画面では見切れているが焼きそばを取りに来たお手伝いさんに残りを手渡したようだ。雅樹が何も起きませんよ?という目で警部を見るも、警部はそのまま画面を睨んでいる。


 「うーん、さすがにちょっとずつとは言え8種類くらい食べ比べたかな?お腹いっぱいになってきちゃったかも!汗もすごいし…。」

 コメント欄には、『大丈夫?』とか『無理しないで!』といったニリポンへの応援メッセージが流れている。

 「ウッ!ちょっと待って本当にお腹痛い…さすがに食べ過ぎたのかも?みんなごめんちょっとだけ横になるね…。」

 そういうとそのまま姿勢を崩し横になるニリポン。コメント欄は『ちょっと休憩した方がいいよ~』などとニリポンを気遣う者が大半だが、中には『どうせまたドッキリでしょ~?』などとニリポンの演技だと指摘するコメントもチラホラ見受けられた。しかし画面には何の動きもないまま、ニリポンが倒れ込んでそのまま1分以上が経過した。


 さすがにコメント欄もおかしいと思ったのか『え…ヤバくない?』『ちょっとニリポン、ドッキリなら早く起き上がりなよ』など騒がしくなってきた。そして部屋に慌てた様子で一人の人物が入ってきて、ニリポンを揺する仕草をしている。顔は映っていないが服装や腕の感じから女性のようだ。


 「緊急事態ですので、ここで配信をストップいたします。申し訳ございません。」

 その人物がそう告げると、間もなく配信は切られてしまった。



 動画が終わると、警部が切り出した。

 「動画の最後に映っていたのはニリポンのマネージャーで、キリヤという女性だ。揺すっても反応がなく、様子がおかしかったため配信を切ってすぐ救急車を呼んだと言っていた。だが救急車に搬送されて間もなく死亡が確認された、毒物による中毒死だ。」

 忠司が質問で返す。

 「ですが警部、このニリポンという女性はなんの違和感もなくそばや焼きそばを食べ比べていました。表情も見ていましたが、顔をしかめる素振りもありませんでした。一体いつ毒を摂取してしまったのでしょう?」

 

 ※この話はすべてフィクションであり、実在の人物・地名・事件・建物その他とは一切関係ありません。


 いつも閲覧・評価ありがとうございます。感想・誤字の指摘などありましたらよろしくお願いいたします。

 ※4/4 更新分です。

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