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何でも屋 H・M・Oの依頼簿  作者: ゆうき
14章 生放送中の殺人事件
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14章 生配信中の殺人事件-3

 「なぁ雅樹、このサイトの生放送で視聴者1万人ってどれくらいすごいんだ?」

 いまいち凄さが分かっていないのか質問する忠司に興奮気味に答える雅樹。

 「めっちゃすごいですよ、めっちゃ!年末ってみんな用事があるじゃないですか。友達と集まったり実家に帰ったり、まずその時点で普段より見られにくいんですよ。さらにテレビや他の配信者も大きな企画をぶつけてきますから競争率も1年の内でもっとも高くなる。言うなれば年末年始は視聴者の奪い合いのような状態です、そんな条件下でしかも配信開始15分でリアルタイム視聴者1万人超えはかなりのものですよ。」


 そんな二人のやりとりをよそに、生配信は進んでいく。内容はニリポンがコメントを読みながらそばを2~3口食べて味の感想などを言うと、画面の外から誰かの腕が映り残りが入ったカップを回収していく。恐らく冒頭で説明していたニリポンのマネージャーか友達だろう、腕は色白で細いため女性か瘦せ型男性のようだ。回収されると次のそばにニリポンが自分でお湯を入れて…この繰り返しで生配信は進んでいった。


 『腕しか映らないしもしかして彼氏の存在匂わせてる?ってコメント発見!ご安心ください、マネージャーもお友達もみんな女の子です☆なんならニリポン、彼氏募集中です。もし今男性視聴者が見てくれていたら、ダイレクトメールで立候補しちゃってくださいね!あ、ヤバイそば伸びちゃう~』


 画面を見ながら、忠司は佐野警部に尋ねる。

 「ところで警部、殺人事件だと仰っていましたね?このニリポンって配信者には何か殺される理由でもあったんですか?」

 「あぁ。このニリポンって子は動画上ではとても女性からの共感を得られるようにキャラづくりをしているらしく、それが圧倒的な女性視聴者率にも表れている。だがその分ストレスが溜まるのか、私生活ではかなりキツい性格らしい。実際彼女は2度ほどマネージャーが変わっているが、前のマネージャーが彼女の態度が嫌でマネジメントの仕事を下りたとSNSで発言して一時期話題になっていたから信憑性はあるだろう。もちろん本人は否定しているが。それにカメラや編集を友達にも手伝わせているようだが、いきなり呼び出したり長時間拘束したりカメラの充電が甘いと怒鳴り散らしたり…。彼女ありきの動画だが、その分スタッフや友人たちのストレスは溜まっているだろうな。そしてこのまま動画を見ていれば分かるが、彼女は明らかに"何者かに殺されている"。」


 ※この話はすべてフィクションであり、実在の人物・地名・事件・建物その他とは一切関係ありません。


 いつも閲覧・評価ありがとうございます。感想・誤字の指摘などありましたらよろしくお願いいたします。

 ※3/12 更新分です。

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