13章 男と女の違い-25
※この話はすべてフィクションであり、実在の人物・地名・事件・建物その他とは一切関係ありません。
「そうですか…オレ妹いるから女子との恋バナも抵抗なくできる系男子なんですが、みんなオレに興味なしだったとはちょっとショックですね。」
「好意がないっていうだけで、興味なしっていうのはちょっと違うわね。恋バナで盛り上がれる男性は、女性から見たら"気の置けない友達"ってところかしら。つまり友情面ではかなり好意的に見られてると思っていいわ、恋愛対象に入らないってだけで。興味のない相手の恋愛事情なんて知りたくもないでしょ?だから恋バナできるだけマシとも言えるわね。もし恋バナで普段盛り上がる相手のことを恋愛的に好きならどうやって恋愛に持ち込むかは、それこそ本人の腕次第ね。」
「そんなー、もうちょっと具体的に教えてくれないんですか?」
「まぁ自分が男なら普段見せない頼もしさとか、安心感を与えられると良いんじゃないかしら?男性に対してそういう面を求める女性は未だ多いものよ。逆に自分が女性なら、とにかく女を意識させることね。プロポーションに自信があるなら、さりげなく海の話題に持ち込んで水着の写真見せてみたり…男性は特に視覚的な刺激が好きだから。」
妻は洗濯物を室内干ししながら少し反省していた、帰ってきたら一言謝ろうと。そして洗濯物を干し終わり洗濯カゴを脱衣所に持って行ったとき、いつも洗濯物を入れている棚の隙間に何か挟まっているのに気が付いた。狭いので台所に戻って菜箸を持ってきてつまんで取ると、それは先週行った旅行の領収書だった。
もうっ、大切なものなのに。間違って洗濯しちゃったら大変じゃない!そう思いながら夫の部屋へ行き、領収書を収めているファイルを開ける妻。そこでふと気づいた。
え?旅行、こんなに頻繁に行っていたの?仕事が遅くなるから会社に泊まる、などと言っていた日も実は旅行に行っていたのだ。今月はまだ半ばなのに2回、先月は3回…いくらなんでも多すぎる。
男が仕事だと嘘をついて旅行へ…妻の疑いはたった一点だった。そう、浮気である。
最近金遣いが荒いと思っていたけど、まさかよその女に入れ込んでいるんじゃ…。そう思うと居ても立っても居られなくなり、素早く自分のポケットからスマホを取り出し領収証の写真を撮り始めた。
-あの人に限って浮気なんて…いつも部下のBさんやCさんと一緒だと聞いていたけど。もしかして部下の人たちは口裏合わせてるなんてことは…。いや、でも領収書だけじゃなんとも言えないわね。女と一緒にいる写真みたいな、決定的な証拠がないと。
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