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何でも屋 H・M・Oの依頼簿  作者: ゆうき
11章 小さな二人の依頼人Ⅱ
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番外編➤雅樹のクリスマスイヴ合コン-2

 ※この話はすべてフィクションであり、実在の人物・地名・事件・建物その他とは一切関係ありません。

 2022/12/24 18:10 新宿駅 南口


 (遅かった…。)

 雅樹は歩きながらそう思った。事前情報で幹事の男性は182cmの長身であり、さらに目立つように白いニット帽を被って在来線の南口改札を出たところにいると知らされていた。その出で立ちは遠目からでもすぐ分かった、そして近づくほどその回りに他の参加者たちも集まっているのが見える。男性3人と女性が4人…20分前に到着したのにオレが最後じゃねーか!

 さっそくみんなで談笑というか、良い雰囲気で笑いあっている。


 雅樹は『合コン成功大作戦その1』と銘打って、みんなよりちょっと早めに到着する→他のメンバーを待つという名目で早く来た人たちと先にコミュニケーションを取る。それにより合コン前に少しでも仲良くなっておこうと企んでいた。まさか20分前到着で最下位とは…結局、考えることは皆同じである。さらにこういう状況というのは気まずいものだ、合流は最後だが別に遅刻した訳ではない。雰囲気も良さげで壊したくもない。


 雅樹は意を決し堂々と歩いていった、緊張で心臓はバクバクし背中にイヤな汗をかいていたがそれを悟られないようにしたかったのだ。


 「ど、どうも初めまして。西城さんの紹介で来ました諏訪野です。」

 初対面の人ばかりなので緊張全開だが、努めて笑顔で言った。人間こういう時、無意識に背筋がピンとしてしまうものである。それを幹事の男性が気づいて爽やかに雅樹に告げた。

 「俺が幹事の蘇園泰弘(そぞの やすひろ)です。緊張しなくて大丈夫ですよ、今もみんなでマッチングアプリあるある話してバカ笑いしてたとこなんで。じゃあ揃ったんで行きますか!」

 どうやらこの爽やか幹事、女性支持・同性支持どちらも高いようで一人の女性が幹事の背中に熱い視線を投げているのを雅樹は気づいた。それを知ってか知らずか、参加者男性となにやら会話が盛り上がっているようで先頭を並んで歩いている。


 会場は"酒の肴に魚料理"がモットーのお店だった。女性も入りやすいおしゃれな外観・内装とムーディな照明、それにクリスマスイヴということもあり店の前には『本日全席予約済み』の紙が張り出されていた。

 幹事がお店の人に早く始めてもいいか聞きに行く間、参加者の女性たちの話を雅樹は聞いていた。どうやら少し前にテレビでも紹介されたデートにもオススメのお店らしく、メニューは魚料理がメインなので肉料理ほど脂っぽくない。そこから来る人気ゆえに夏休みや冬休みシーズンなどは、予約しなければ入れないと話題であるとのこと。

 爽やか幹事は店選びも爽やかだなぁ、合コンという場では本来ライバルであるはずの幹事に感心する雅樹だった。


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