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何でも屋 H・M・Oの依頼簿  作者: ゆうき
11章 小さな二人の依頼人Ⅱ
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番外編➤雅樹のクリスマスイヴ合コン-1

 ※この話はすべてフィクションであり、実在の人物・地名・事件・建物その他とは一切関係ありません。

 2022/12/24 16:00 クリスマスイヴ・雅樹の自宅


 今日は忠司から譲ってもらった先日の合コン参加の日である。西城の替え玉だが事前に参加者たちへ知り合いが代わりに行くと伝えてくれていたため、偽名なども必要なく普通の参加である。

 年代は男性側25歳から37歳、女性側が27歳から34歳。4対4で少し賑やかな人数であり、広めの個室がある居酒屋を予約して行われるという。ちなみに首都圏では場所代があがるために参加費はやや高め。だが今の雅樹にはそんなことはどうでもいい。

 もしかしたら今日、未来の彼女と知り合えるかもしれない。なんならお互いウマが合ってイヴにまさかの交際スタート…そんな期待で彼の胸はウキウキである。集合は18:30に新宿駅南口、そこからみんなで会場へ移動して19:00スタートの予定なのでまだ集合の2時間以上前なのだが全く落ち着きがない。ちょっとでも女性陣への印象をよくしたいがためだろう、腹筋してみたりスクワットしてみたり、洗面所へ行き前髪を整えたり…ということをもう昼過ぎから何回も繰り返している。

 例えるなら5月頃になって慌てて"夏に向けてダイエット!"する人たちのようである。


 雅樹は、事務所内でも合コン合コン騒ぐ割に、実は今まで合コンというものに参加したことがない。忠司やのり子の前ではオレに任せてくださいよ!などと言っているがハッタリであり、今日が初参加なのだ。遠足前の小学生並み、いやそれ以上の落ち着かなさはこのためである。


 そしてもう何回目かのスクワットにとりかかろうとしたところで、雅樹はとある重大なことに気が付いた。



 『話題』だ。



 合コンとは、当然お互いが恋愛へ発展するのを前提として出会いを求めにくる場所だ。単なる友達作りに来る人もいるが、どのみち終始黙って飲むことなどありえない。話が盛り上がらなければ当然『何この人、つまんない』と思われ次はないのである。前に妹がそのように語っていたのを、ふと思い出し野田。


 雅樹は素早くスマホに駆け寄ると、"合コン ウケのいい話題"や"合コン 盛り上げ方"などを検索しまくった。中には本当に実践で使えるのか怪しいサイトもあるのだが、今の彼に情報を吟味する余裕などない。瞬きも惜しむほどの血眼でスマホにかじりついていた。


 そうしているといつの間にか17:30にセットしていたアラームがなった、家を出る時間だ。各サイトで得た情報を頭の中で整理しつつ合コンのイメージトレーニングをしながら、雅樹は新宿駅へと出発した。


 いつも閲覧・評価ありがとうございます。感想・誤字の指摘などありましたらよろしくお願いいたします。

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