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38 君へマスターと先輩からの相談


「やっぱり、美味しい……」


 雪姫が言葉を漏らす。美樹さんが焼いたアップルパイは表面はサクっ、中は林檎の果汁が瑞々しく流石の一言だった。カフェと言いながら、レストラン顔負けのディナーメニュー開発にも夫婦共同で妥協ないのが【cafe Hasegawa】だった。


「どうやったら、こんな風に焼き上がるんだろう」


 雪姫は味わいながら、そんなことを言う。流石の俺も、その言葉の意味を理解して頬がゆるむ。


(もっと美味しいスイーツを冬君に食べてほしい――)


 雪姫と視線があって、ふにゃんと微笑みが漏れるそんな表情を見てしまったら。自意識過剰でもなんでもなく、雪姫に大切に想われていることを実感する。

 と、カフェオレに口をつけていた瑛真先輩が体を震わせて悶えていた。


「……く、空気だけであま、い。カフェオレが甘すぎる……。コーヒーをブラックで、ほしひ――」


 何か呟いていたが、うまく聞こえなかった。ただ頬を熱くして時々、俺たちを見るのでカフェオレを喜んでくれているらしい。

 と美樹さんがクスクス笑みを浮かべる。


「雪ん子ちゃんがそう言ってくれるのは、嬉しいんだけどね。最近の上川君は、私のスイーツごときじゃ満足できないみたいなのよね。どっかの誰かのスイーツに虜みたいなの」

「え?」


 雪姫は目をパチクリさせて、美樹さんと俺を見比べる。見れば、美樹さんはまるで雪姫の真似をするようにむぅと頬を膨らましているが、その唇の端がニマニマと笑っていた。

 確かに、美樹さんには雪姫が作ってくれるスイーツの話はしたし、食べるのが楽しみとも伝えた。しかし【cafe Hasegawa】と比べる意図は一切な――。


「冬君っ」


 ジトリと雪姫に睨まれた。


「あのね、美樹さんはパティコンの大賞受賞者だし、何回もノミネートされているすごい人なんだよ? そんな人のスイーツと、私のお遊びレベルのお菓子を比べるのは、すごく失礼だから!」

「パティコン?」


 勢いよく捲し立てられて、つい俺は腰が引けてしまう。


「全日本パティシエ・マイスター・コンテスト。略してパティコン。あるいはJPMC! すごいことなんだからね!」

「分かった、分かったって」


 思わず圧倒されて苦笑してしまう。雪姫の意外な一面が見られて、これはこれで嬉しい。でもこれだけは分かって欲しいんだけどなぁ。


「……俺は雪姫が作ってくれるお菓子が好きだし、嬉しかっただけなんだけど……」

「そ、それはむしろ嬉しいけど――」


 今度は雪姫が、照れくさく感じたのか、顔を真赤に染めて俯いてしまう。


「美樹、からかい過ぎだからね」


 とマスターに言われて、当の奥様はペロッと舌を出す。


「私からしてみたら、上川君を去年から見ていたからね。ウチの子にそこまで言わせちゃう雪ん子ちゃんに、ちょっとヤキモチ妬いただけなの。ごめんね」


 美樹さんはニコニコ笑って言う。

 と、雪姫は俺の腕に自分の腕を絡めて距離を近くにしようとする。それこそ渡さないと暗に言おうとしているかのようで――ますます美樹さんのニヤニヤが止まらない。

 雪姫、無意識でしょ?


「でもね。私は雪ん子ちゃんと一緒にお菓子を作ってみたいって思っちゃったんだよね」

「え?」


 雪姫が目をパチクリさせて、美樹を見る。


「雪ん子ちゃんがアルバイトに来てくれた時、すごく楽しかったからね。またそんな時が来てくれたら、それはそれは楽しいだろうなぁって思っちゃうから」

「美樹さん、それは本当に嬉しいです。リハビリ、頑張っていきます……」


 美樹さんの言葉を受け止めるように、雪姫は俺の腕ぎゅっとを抱きしめる。

 本当に無自覚だよなぁ、とそう思いながら。俺は拒否する理由がないので、雪姫のしたいようにさせておくことにした。

 





■■■




 マスターはカフェオレお口につけながら、俺を見る。


「昨日試飲した時より美味しくなってない?」


 そう、なのだろうか。自分では特に意識したつもりはない。ただ雪姫の傍で作業できたことで、満たされた。そんな実感がある。


「これはやっぱり……お願いをしようかな?」

「え?」


 マスターが何を言いたいのか分からず、俺は目をパチクリさせた。


「上川君。実はね、君から相談を受けてからちょっと感動していたんだ」

「へ?」

「好きな人のためにコーヒーを淹れる。まぁ良くある話だ。でもコーヒーアートっていう発想は残念ながら僕にはなかったんだよね」


 マスターはすでに茶色と白の泡で消えてしまった雪姫のカフェオレを見やる。


「コーヒーの味を追求してきたけど。飲んでもらう人のために、お店の空気や料理も追求してきたけど。追い求め過ぎて、本当に大切なものを忘れていたんだな、って。そう思ったんだよね」


「マスター?」


「飲んでくれる人が喜んでくれる仕掛け、サプライズ、プレゼントを。下河さんの『好き』は多分、思わず秘めていた気持ちが高揚して溢れてしまったんだろうし、上川君に至っては、大切すぎて抑えられなくなったんだろうけどね」

「あ、え、その……」


 ココで思い出させるのは反則だと思う。見れば、雪姫は湯気が立ち昇りそうなほど真っ赤で。でも、きっとそれは俺も一緒だと思う。


「このカフェオレに僕も惚れてしまったんだ。上川君、どうだろ? 君が出勤する日限定メニューで良いけど、ウチの店で出してみない?」

「へ?」


 マスターの言っている意味が理解できず、固まってしまう。それを解きほぐしてくれるのもやっぱり雪姫で。


「それは……今日限りじゃなくて、また冬君のカフェオレが飲めるってことですか?」

「そうなるかな。そうだな、メニューに上げるとしたら【恋するカフェオレ】なんてどうだろう? 月並みだけど、ね」

「え……? いや、え?」


「でも、それだったら、猫ちゃんのコーヒーアートは複雑です。あ、あの……。これは私のワガママなんですけど」


 と雪姫は顔を朱色に染めたまま、背筋をのばしてマスターに真っ直ぐ言葉を伝えていく。


「――猫ちゃんのコーヒーアートを他の人には飲んで欲しくない、そう思ってしまって。ごめんなさい、本当にワガママで……」


「ワガママなんかじゃないよ。だってこのカフェオレは、上川君が下河さんを想って淹れた一品だからね」


 ふむと、マスターは顎に手を当てて、思案する。この会話についていけないのは俺ばかりで――。


「上川君は猫以外のコーヒーアートを描けそう?」


 マスターに言われて戸惑う。が、思案すると浮かんでくるのはハートや犬、小鳥など幾つか絵柄が浮かんできた。俺はコクンと頷いてみせる。


「それなら、猫のコーヒーアートは、下河さん専用ということで。上川君がバイトの時でも、お休みの時でも良いから、いつでもいらっしゃい。あそこの隅の席ならだいたい空いてるからね」


 とマスターが視線を向けたのは、一番奥のテーブル席だった。窓から離れて、観葉植物に囲まれていることから気付かれにくく、店内でも死角になっている。必然的にバイトメンバーが休憩で使用することが多かったスペースだ。


「でも、あそこの席は……」


 と雪姫が口ごもる。同じことを考えていたらしい。さすがはバイトの先輩ってつい思うと、つい口元が綻ぶ。


「別に、バイト連中はちゃんと休憩室があるんだし、良いんじゃない? いざとなったら、お母さんがさり気なくフォローしてくれると思うしね」


 と瑛真先輩が言ってくれて、雪姫に少し安堵の表情が灯った。


「ま、イチャイチャはお店の中なんだから少し控えてね」


 と瑛真先輩はニヤニヤしながらクギを刺す。そこまで目に余るイチャイチャはしてないと思うんだけど……。


「イチャイチャしてないと言い張るのなら、まずその腕にしがみついている小動物を何とかすべきだと思うんだよね」


 とジトリと視線を向けた。雪姫が俺の腕にまだしっかりとしがみついていて。でもこれは、美樹さんに煽られたのが原因だから仕方ないと思うのだけれど――。


「冬君は、私の作ったお菓子を楽しみにしてくれていたの? 美樹さんなら、賄いでスイーツもご馳走してくれていたでしょう?」


 俺にしか聞こえない声量で雪姫が呟く。煽られ過ぎたのと、普段の生活以上の体験にキャパオーバーになってしまったようで。これは俺にも責任がある。そう思った。

 だから俺は、雪姫の不安を取り除くように髪を優しく撫でる。


「美樹さんのスイーツが美味しいのはもちろん。流石だと思うよ。でもね、俺は雪姫の作るスイーツを楽しみにしていたんだよ。あの時間は俺と雪姫だけの時間でしょ? かけがいがない時間って思っていたんだ、俺にとってはね」

「……うん。私もあの時間が好き」


 ぎゅっと腕にしがみつく力を少しだけ、雪姫はこめて。


「だから、そういうトコだって言ってるんだって」


 瑛真先輩の呆れた声も今はシャットアウトする。言われていることは分かるが、雪姫が今不安を感じていて、肯定の言葉を望むのなら、俺には躊躇う理由がない。


「かけがいがないし、愛しい時間だって。ずっと思っていたからね」


 飾らない本心を伝える。雪姫は嬉しそうに、笑顔で頷いてくれた。





■■■





「じゃ、そろそろ私のお願いを下河さんにしても良いかな?」


 俺と雪姫が少し距離を離したのを見て、先輩はやれやれとため息をつく。

 手をそれでも離すことができないのは、どれだけ俺は雪姫を求めていたんだなろうと今更ながらに思う。


「下河さんの呼吸が落ち着いているのは、やっぱり上川君のおかげ……?」


 と瑛真先輩が聞く。雪姫は躊躇わず、コクリと頷いた。


「私がどれだけ冬君に依存しているかは分かっているつもりです。彼が手を繋いでくれるだけで、不安が消えていくから。冬君がいなかったら、ココまで来ることもできなかった。そう思います。でも冬君に負担をかけたくない。今日、こうやって先輩とお話ができたのもきっかけ、第一歩だと思っています。閉じこもるだけ、守られるだけはイヤだなって思うんです。だから今はまだ難しいかもしれないけど、私も冬君を支えていけるくらいの強さが欲しいって、最近は特に思うんです」


「俺はもう支えられていたけどね」


 ボソリと呟く。だってこれは嘘偽りない本当のことだから。雪姫は目を丸くして、それからウンと笑顔で大きく頷いてくれる。


「えっと……上川君? ちょっと黙ろうか? 君が発言すると下河さんが問答無用でデレモードによる、広範囲無自覚殲滅レーザー発動されるからね。私はもう胃もたれしてるよ」

「えぇ……?」


 俺にどうしろ、と。

 が、瑛真先輩はニンマリ笑む。ここは少しだけ私に時間を頂戴ね。そう言いたそうな顔で。


「えっと結論から言うね。私も文芸部のみんなも、下河さんのことを待っていたから。一日も早く一緒にまた活動したいって思ってるよ。どうだろう? 上川君にも文芸部に入部してもらって、部活動を再開を下河さんの目標にしてみるのは?」


 予想外の先輩の言葉に、俺も雪姫もポカンと開けて唖然としてしまう。

 雪姫は俺の顔を見る。そこまで甘えられない――そう瞳が迷いで揺れている。


「あの……」


 だからその迷いを振り切りたい一心で言葉に出していた。


「雪姫が読書、好きなのは知っていたんだけど。小説を書いているの?」

「そりゃ文芸部だからね。最近小説投稿サイトにアップされたミステリは最高だったね。えっと確か『君がいないと呼吸ができない名探偵』だったっ――」

「長谷川先輩、その話はストップ! 今は私よりも冬君の文芸部入部のことで!」


 慌てふためく雪姫を見て、つい俺は微笑が漏れた。そんな表情もするんだなって思ってしまう。


「でも俺、小説は書けないですよ?」

「文芸部だからって、必ずしも全員が小説を書く必要は無いって思ってるよ。黄島さんから聞いたけど、上川君。本を読むのは好きなんでしょう? 感想を言ってくれたり、校正してくれる人も必要だし。本を作ったら売り子も――上川君って意外と顔が端正だから。その制服で売ってくれたら、売り上げ倍増も夢じゃないか――ってイテテテッ」


 瑛真先輩がマスターから拳骨で叩かれるのと、雪姫が再度俺にしがみつくのは一緒で。


「冬君が、他の子に無差別に笑顔を振り撒くの私、イヤ――」


「美樹にも言ったけど、あまり煽らない。下河さんがこうやって出られたこと、そのものが奇跡だよね? 僕らにとって当たり前のことが彼女にとって当たり前じゃない。下河さんにとって最大の拠り所、それが上川君なわけでしょ? そこを搔き乱して、下河さんの不安を煽るのは違うんじゃないかな」


「う……。それはその通りで――」

「瑛真ちゃん、素直にお願いを伝えたら良いと思うよ」


 と美樹さんもニッコリ笑む。


「美樹も瑛真のこと言えないからね」


 とマスターがジト目で美樹さんを見やった。


「はぁい」


 と美樹さんは素直に応じていたのが微笑ましい。やはり美樹さんのストッパーは、マスターを置いて他にいないと思う。


 でも、と思った。マスターの言葉から、瑛真先輩は全てを言ってないことに気付く。

 瑛真先輩が深く息を吸い込んだ。


「長谷川先輩?」


 雪姫が目をパチクリさせる。瑛真先輩は静かに、言葉を紡いだ。





「下河さん、私たちと文フェスで本を出さない? 文芸部で枠を確保できたんだ。どうかな?」





■■■





 文フェス――正式名称、【あなたの街の文芸フェスがやってきた、yah(ヤー) yah(ヤー) yah(ヤー)!】


 タイトルのセンスのなさが泣けてくる。絶対、文芸関係者じゃないだろう、とツッコミを入れていたのは俺だけじゃないはず。文フェス関係者すら、正式名称で呼ばないのだから、その点はお察しってヤツだ。


 【文フェス】は、いわゆる文芸にフォーカスした同人誌即売会だ。

 オンラインサイト発の書籍デビュー作家のシンポジウム、文章作法ワークショップ、当日参加サークルのライブレビュー等。即売会以外にもイベント性が高い。


 俺は一昨年、父さんに手伝えと言われ参加した。その結果――もう絶対思い出したくもないと思っていたんだけどなぁ。


(今回は高校の文芸部レベルだから、あんな酷いことにはならない……と祈りたい)


 雪姫を見ると、その目が興奮と困惑が混在している。


(やっぱり、小説を書く人からしてみると、文フェスへの参加は憧れなんだろうな)


 小さく息をつく。 と雪姫が俺の手を求め、握りたそうで。

 それは不安の表れで。


 だから、求めに応じて握る。

 これから二人で乗り越えないといけないことが、山ほどある。


 このカフェに来ること。学校へ行くこと。文芸部に参加すること。文フェスに本を出して、フェス本番にのぞむこと。考えただけで、目眩を憶える。


 でも――今、一番不安に感じているのは雪姫自身で。

 だから、雪姫の手を包み込むように、両手で触れる。


「冬君?」

「一人で頑張らなくて良いから。ちょっとずつで良いから、一緒にやって行こう。雪姫を一人にしないから。傍にいるから。焦らなくて大丈夫だから、ね」


 本心を一つ一つしっかりと伝えたくて、ゆっくりと言葉にしていく。

 雪姫は受言葉をなぞるように。自分の胸の中で反芻するようにコクンコクンと頷いた。


「冬君……」


 雪姫が俺の名を呟いて――刹那、俺の胸の中に飛び込んできた。


「雪姫?」

「そんな風に言ってくれる冬君が好き。大好き――ごめん、気持ちがもう抑えられない」


 俺の鼓動を確かめるように胸に耳を当てて、雪姫は言う。

 そんな風に素直に言われたら、俺が取る行動はたった一つしかなくて。


 雪姫をしっかり抱きしめる。


 俺の気持ちを囁く。鼓膜を震わせて、雪姫の不安を全部拭い去ってあげたくて。

 抑えられない気持ちなら、俺も一緒だから。


 全部、ぜんぶ。

 雪姫に伝えてあげたい。


 全部、この気持ちをぜんぶ。――俺は躊躇うことなく雪姫へ囁いた。


「だから、イチャつくなの意味を分かれってあれほど――」

「そりゃ無理じゃないかな。今日告白して、美樹に煽られて、瑛真のお願いでキャパオーバーでしょ? そりゃそうなるよね」

「だからマコちゃん、ごめんーて」

「お母さんのせいで、被害が甚大。いたたまれない娘の気持ち、分かる?」

「マコちゃん,アップルパイ。はい、あ~ん」

「ん。美味しいね。美樹、はい、あ~ん」

「ん~。おいひぃ。流石、私」

「……何で突然イチャつくし、このバカ夫婦」

「えっと? 夫婦の挨拶? 空気? 当たり前? 社会人のマナー?」

「お母さん、ヤメて。そんなのマナーにされたら、私が死んじゃうから!」

「瑛真ちゃんだけで済めば良いけど」

「不吉なこと言わないで!」

「学校が死屍累々」

「ヤメてお父さん、そんな未来しか想像できない! あの二人、解き放ったらいけない気がしてきた!」

「図書室でイチャイチャとか、実に楽しそうだね」

「あの密閉空間でイチャつかれたら、文芸部や図書委員に死人がでる!」

「でもあの二人、イチャついている自覚ないでしょ?」

「なおさら被害甚大!」


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