表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
98/112

*98

***


私たちの生活は、私がすずを保育園へお迎えに行ってそのまま病院へ顔を出すという日々に変わっていった。


その頃には、元気そうに見えていた姉も夕食がほとんど食べれない状態になり、ついには個室へ移ることになった。それでも食べれるときには食べてほしいという思いから、病院には通常通りのご飯をお願いしていた。


「ママ、すずたべていい?」


すずは返事も聞かずにスプーンを手に取り食べる気満々だ。


「すずねー、おさかなすきなんだー。ほーくえんでねー、おさかなたべたんだー。」


「保育園でも今日お魚食べたの?」


「うん!」


私とすずのやりとりを、姉はぼんやりとした表情で見ていた。


最近はあまりしゃべることもなくなった。というよりきちんとしゃべれなくなってきた。いよいよ死期が近いのかもしれないと思わざるを得ない。姉自身もそう感じているのかもしれないけれど、私は努めていつも通り明るく振る舞っている。


すずはたぶん、何も分かっていない。

でもそれでいい。

今はただこの時間を大切に過ごすだけだ。


柴原さんが仕事終わりに少しだけ顔を出して、そして三人で柴原さんの運転する車で帰る。

柴原さんも、私たちに合わせて仕事をセーブしてくれているように感じる。


何も言わないけれどきっとそう。

とてもありがたくて頼もしい存在だ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ