表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
35/112

*35

「俺も有紗に連絡はつかなかった。 君はあれからどう?」


「私も姉とは音信不通です。それから母はもう他界していて、父は疎遠なんです。だから頼る人がいなくて。あの、来てくださってありがとうございました。」


「うん、驚いたけど。」


「ですよね。」


私たちはどちらからともなく苦笑した。

本当に、まさかこんな形でまた柴原さんに会おうとは思いもしなかった。


「この点滴終わったら帰っていいんです?」


私は左腕から伸びている大きな点滴袋を指差す。あと少しで無くなりそうだ。


「いや、最低二日は入院だよ。」


「え?ええっ?ええー!!!」


に、入院?!

ど、どうしたらいいんだろう。

私が入院なんてしたらすずはどうなってしまうのか。だれが面倒を見るんだ。大人しく一緒に病院にいるなんてことはできるのだろうか。


「そのことなんだけど、少し、これからの話をしようか。」


焦る私に対して、柴原さんはずいぶん落ち着いた態度で私を見る。

さすが社長なだけあってこんな緊急事態でも慌てたりしないんだなと、どうでもいいことが頭を過っていった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ