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蒐集癖な彼・女  作者: 知り合い
第1章・小学生
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第六十三話

急いでトウコウとうこう

「ほかにね、楓ちゃんがいない間に、いいんかい?が決まったよ。」

「委員会?そっか、そういえばまだ決めてなかったもんね。」

「でね、楓ちゃんが休んでる間に、楓ちゃんががっきゅういいんになったの。」

「え?私が学級委員?」

「うん。男の子はじゃんけんで決めてたけど、女の子たちは楓ちゃんしかいない!って先生に言って、麗子ちゃんもそうだって言ってたから楓ちゃんになったの。」

「止めてよ先生・・・」

「でも、先生ががっきゅういいんはクラスのリーダーですって言ってたよ?」


その特に悪いとも思っていない純粋な目を私に向けるということは、「リーダーって言ったら楓ちゃんしかいないでしょ?」ってことですか。


「うん、ならいいや。姫ちゃんは何か入ったの?」

「私は運動いいん!たいいくの授業でみんなの前でたいそうしたりするの。」

「野球が好きな姫ちゃんにぴったりだね。麗子ちゃんは?」


麗子ちゃんは私に何も言っていなかった。ていうか、学校での事を少しは教えてくれてもいいのに。・・・いや、もしかして麗子ちゃん私がいないからひとりぼっちだった・・・・?


「麗子ちゃんはね、びじゅついんい!」

「委員ね。」

「うん、びじゅついいん!クラスの美を保つのがお仕事だって!何するんだろうね?」


なんだよその抽象的委員は。そんなの小学生にやらせるの厳しくない?しかも美を保つって事は何するかも自分で決めろって事だから一番の地雷委員まであるな・・・。でも、麗子ちゃんにぴったりの委員会でもあると思う。この先6年間の麗子ちゃんの委員会は美術委員で決定だわ。


「麗子ちゃんならきっと大丈夫だよ。」

「だよね。あ、それで麗子ちゃんと言えば、皆とお友達になってたよ!」

「ほんと!?」


私が入院している間に皆の中に入れたの!?なんなら私も全くできていなかったのに!?

いやー、今日一番のびっくりだね。どうやって入ったんだろうね?


「うん。女の子たちの前で、「私と仲良くしましょう?」って言ったら皆、はい!って言ってた。だから今は麗子ちゃんがクラスの人気者だよ」

「完全に脅迫にしか聞こえないんですけど・・・」

「それで明日はほうかごに校庭でドッジボールするって言ってた。男の子も一緒だって。」

「へー・・・。私はたぶん参加出来ないけど楽しそうだね。」

「麗子ちゃんは楓ちゃんに楽しんでほしくてドッジボールするみたいだからたぶん大丈夫だよ。」


何が大丈夫なの?ちょっと待って、私が学級委員になったけど裏のボスが麗子ちゃんみたいな感じになってないよね?男子の学級委員ももう麗子ちゃんの配下になってたりしないよね?なんで私は退院したてでこんなに疲れるお話を聞かされているんだぁ・・・。

膝の上で寝ちゃった桜だけが癒しだよ。


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