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蒐集癖な彼・女  作者: 知り合い
第1章・小学生
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第四十二話

負債2

素早い身体計測が終了して、これから図書室に行くのかな?と思ったら執事がやってきた。


「お嬢様、図書室の準備が整いました。」

「わかった。行きましょう」

「はーい」

「絵本あるかなー?」

「きっとあるよ~」


部屋を出てからちょっと歩いたところで執事さんは止まり、ドアを開けた。


「ここが私の図書室よ。」

「うわー!」

「すごーい!」


桜はこの家に来てからもう何回すごーいと言っているのだろうか?

図書室は小学校の図書室よりも図書館然としていて、真ん中に机と椅子がある以外全て本棚である。


「ここにある本は全部、麗子ちゃんが選んだ物なの?」

「いいえ。お父様やお父様のご友人からいただいた物が多いわ。だから私がまだ理解できない本も多いの。」

「へ~・・・。」


並び順で見ると、政治とか経済に関係する本が多いかな?勝てるFX本とか怪しすぎるけど読みたい気持ちはある。私も1日1億とか稼いでみたい!

あ、でも今回は桜のためにも絵本とかが無いとなぁ。


「絵本はどこかな?」

「絵本?・・・一番奥じゃないかしら?私が読まない分類の物は遠くにあるから。あなた、わかる?」

「はい。童話の絵本はあちらの部屋の奥に収納されております。」


執事さんが右奥を指差しながら教えてくれた。あるならよし。


「よろしければ取って参りましょうか?」

「いいえ。桜が読んだことのないものを探すので大丈夫です。」

「かしこまりました。」

「いっしょにいこ!」

「はいはい。じゃあ、私と桜は絵本を探してくるね」

「私は何よもうかなー?」


皆に一言かけてから桜と一緒に図書室の奥に行くと、周りに比べるとこじんまりとした絵本ゾーンがあった。それでも数十冊はありそうだなぁ。


「桜なにがよみたいー?」

「えーっと、えーっと・・・・多くてえらべない!」

「じゃあ、一番下から読もうか。」

「うん。」


本棚の一番右下にある絵本から読んでないものを適当に選んで席に戻った。

私は何読もうかね?正直なんでもいいと言えばいいんだけど。


「桜は一人で読んでいてね。私は自分の本選んでくるよ」

「楓ちゃん、私が選んだもので良ければ読む?」

「へぇ、どんなの?」

「じょせいろんって言う本。」


見せてもらうと、「女性論」と書いてあった。

どんな本だよと思い軽く中を見てみると、200年前から現代までの世論から女性に望まれた姿やそれに対してどう抗ったのかみたいな内容みたいだ。・・・え、これを麗子ちゃんが選んできたの?嘘でしょ?


「これ麗子ちゃんが選らんだの?本当に?」

「ええ。少しアドバイスはもらったけれど、理想の女性について載ってそうだったからどうかなって思ったのよ」

「・・・そのアドバイスって?」

「楓ちゃんの素振りから楓ちゃんはきっと難しめの本がいいんじゃないかって。」

「そんなことないよ・・・」


むしろ難しい本(特に専門書)とか読んでて興味持てないものの方が多いんだから。イギリスババァの本なんてほぼ聞きながすだけの読書(嘘)だったし。


「・・・変えてきましょうか?私が間違って選んでしまったみたいだし・・・」

「いいよ私はこれで。まあ読めるか分かんないけど」

「あ、もう皆いる!」

「姫ちゃんは何を選んだの?」

「これ!」


お姫様大全集・・・・????なんですかそれ?ようするに美女写真集的なものですか?興味あります。


「なんかすごそうな本だね」

「色んなお姫様の写真がのっててすごくキレイなの」

「なるほど。姫ちゃんにぴったりの本だね」


姫ちゃん的には姫っぽい豪華なドレスを着たいとか思うのだろうか?

・・・あとで麗子ちゃんにそういうドレスがあるのか聞いてみようかな。


「軽食と飲み物を用意してあるから欲しがったら遠慮せずに言って」

「うん、有り難う麗子ちゃん」

「はーい。」

「・・・」


桜はもう本の中かな。

それから1,2時間、ちょっとサンドイッチを摘まみながら静かに本を読んだ。うーん、この本多少面白いけどやっぱりどうでもいいよなぁ。






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