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蒐集癖な彼・女  作者: 知り合い
第0章・赤ん坊
31/69

第三十一話

2話分の負債抱えてます。

三寒四温な3月某日。


「いいか、楓。小学校に行くともしかしたら楓をいじめてくる奴がいるかもしれない。特に男子だ。楓は可愛いからきっと男の子は意地悪してくるかもしれない。そういうときは・・・」

お父さん。もとい、パパ。流石に心配しすぎては無いでしょうか。


つい先日、保育園の卒園式(みたいなもの)が行われ保育園を卒園した私は4月から小学校に入るための準備をしていた。と言ってもその準備のほとんどはママがするものであって、私はせいぜい友達とどう接するかのシミュレーション(必要かどうかは知らない)くらいだ。

ちなみにママとパパは私を塾に入れるつもりはまったく無いらしい


「なぁ、咲は楓を塾に行かせる気あるか?」

「なにいきなり?私は楓を行かせるつもりは無いわよ。まあ、楓が行きたいって行ったら別だけど。」

「だよな。楓はそこまで塾要らなさそうだよな」

「むしろうちの母さんは海外留学の可能性を考えておけって言ってたわよ」

「それは・・・いや、そんなに早くもないか。うちも楓がギフテッドかも知れないとか言ってたしなぁ」

「ギフテッド?なぁにそれ?」

「英語圏で言う天才ってこと。歳に対して振る舞いと利口さが合わないから知能指数が高いんじゃないかって。お受験するならーなんて言ってたよ。」

「うーん・・・。小学生から私立はあんまりかな」

「僕としても受験するならせいぜい中学からだと思うよ。楓なら何処へでも行けるだろうし」

「・・・私達の会話って、ただの親馬鹿ね!アハハハハ!」

「かもね。まあ、楓に関しては親馬鹿で済まない可能性も高いけど。」

「とりあえず楓がしたいって言い出すまではある程度放っておきましょ。それこそ姫ちゃんが何か始めたら一緒にやりたがるかもしれないし。」

「わかったよ。いやぁ・・・僕たちの娘が小学校に入るのか。

!!そうだ!男子に対する接し方を教えなければ」


こんな感じの会話だ。私立小学校とかまったく興味なかったし姫ちゃんと別れるのも嫌なので受験を検討しないでくれて良かった。

一緒に卒園した子達の多くが同じ小学校に入るから、姫ちゃんに比べると頻度は少ないけど一緒に遊んだ友達と別れるのはまだ避けたい。せめて、中学・・・いや高校かなぁ。


「楓なら大丈夫かも知れないけど、もし変な事をしてくる男の子がいたらすぐに先生に言うか僕に言うんだよ?いい?」

「うん、わかった。」

私のパパが私を箱入り娘にしようとしすぎてめんどくさい。ていうか、パパの中の小学生低学年男子はどれだけエロの塊なんだ。スカートめくりとかはともかく事故を装って胸に飛び込んでくる奴とか絶対いないぞ。

「パパー!楓ちゃんに変なこと吹き込まないでこっち手伝ってー!」

「いや、これは必要なことだから・・・!」


そういえば桜が静かだな。

「さくらー?」

「・・・・・・・」

「桜?」

「お姉ちゃんしょーがっこーに行くの?」

「そうだよ。」

「ほいくえんにいかないの?」

「んー、そう。」

「じゃあさくらもしょーがっこー行く。」

え。

「えっと、桜もあと2年すれば一緒に行けるよ!」

「いやー!さくらもお姉ちゃんといっしょにいくー!」

くっ、しまった。どうすれば桜を納得させられるか・・・!

桜の姉離れはまだ出来ていない。保育園でも1年中私にべったりたまーに他の子と遊ぶ程度に終わってしまった。

「だーめ。桜はまだその時じゃないから小学校には入れないよ。」

「いやー!」

「今、桜が小学校に行っても何も無いよ?私もいないし。」

「え?」

「だって、私は桜のお姉ちゃんで、桜は私の妹なんだから。同じ日に生まれてないから駄目なんだよ。」

「・・・よくわかんない。」

「うん。それがまだ桜がこっちに来れない理由。私が言ったことが分かるようになれば、小学校に来れるようになるよ。」

「・・・ほんと?」

「うん。お姉ちゃんは嘘つかない!だから桜はまだ保育園でお勉強。いい?」

「・・・・・・うん。でも、さびしい・・・」

「大丈夫!今までみたいに一杯遊べるようにするから!だから、少しの間我慢してね?出来る?」

「・・出来る!」

「よしよし。それでこそママとパパの子供で私の妹だよ~。うりうりー」

「ぅんにゅふふふ!」


よし、とりあえずこれで何とか誤魔化せた。まあ、嘘では無いから問題ないだろう。理由を理解出来れば自ずと納得するはずだろうし。

これで何の心置きなく小学生になれる!目指せ、親友3人!!




あ、ランドセルはパパの実家から頂きました。ただ、これはまた別のお話。

小学生になる前にちょっとしたおまけを垂れ流します。

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