第二十七話
今ちょっとピンチです。
ある日。姫ちゃんと桜と読書をしていて、新しい本を取りに行こうとした時。本を持って戻ろうとしたら私の周りに4人の男の子がいた。
「きょうこそ・・・!」
「かくご!」
まさかの4人対1人。バスケで言えば私にほぼすべての戦力を注いでくるような物。私はこいつらの間をくくり抜けて元の場所に戻らなければならないのか・・・。
東西南北、どこから来る・・・?
「━━━」
「いくぞ!」
「「「おう!」」」
まさかの四人同時!?いや、東の子が少し遅い!そこから抜ける!
体の流れは流水、足は摺り足、足からではなく腰から動く・・・!
「もらったー!」
「あまい!」
東の子に向かって左に行くように足を見せてから重心を右側に傾かせるフェイントォ!
「な!?」
「私の勝ちよ!」
「おれがふくへーだ!!」
なに!!!
まさかの5人目!?ダメ、重心を傾かせてるせいで避けられない!
「うおー!」
こうなったら膝を曲げて座っちゃえば・・・!あ、やば。このままだと落ちる
「ムギッ!?」
「キャ!」
いたたた。お尻から落ちちゃった・・・。
「ご、ごめんなさい!大丈夫?」
「・・・あ、うん。」
バランス保てなくてこの子の上に落ちちゃったよ。顔は赤くなってるけど鼻血とかは出てないから大丈夫かな?
「スカートめくりはこういうことも起こるかも知れないんだからもうやめてね。」
「・・・・・うん。」
なんか呆けているような感じがするけど頭をやってしまったか?
「もし、どこか痛くなったら言ってね?それじゃ」
「あ、うん。ばいばい。」
気づけば他の4人も静かになってこっちを見てたけどどうしたんだろ?
やっぱり仲間が重要なのかな。仲間は大事にしなさい、幼年達よ。
「お、おい!かえでちゃんのパンツの色わかったか!?」
「・・・」
「顔あかいけどだいじょうぶ?」
「・・・うん。」
「?どうしたんだ?いたいのか?」
「いたいけど、柔らかかった。」
「え、なにが!?」
「かえでちゃんのおしり・・・」
「おしり・・・」
「おしり・・・ゴクリ」
この一件は先生がいないうちに発生し、解決した。これ以降、主要メンバーがスカートめくりをしなくなったので他の子達もしなくなり、スカートめくりブームは過ぎ去った。
先生もこの年頃はブームが来るのが突然だと思えば去るのも突然だと思っているので、大きな問題が起きずに終わって良かったと思っている。
だが、実際には男の子の性癖に歪みを与える事件があった故に収束したのだと忘れてはならない・・・。
私は忘れたけどね。