第二十六話
最近、男の子が少しうざい。
「へーい!へーい!」
「びびってんのかよぅ!」
なんで私を煽ってくるんだ。私、お前らに対して何もしてないだろ。
まあ、煽ってくるだけなら無視すればいいからそこまででもないが、一番厄介なのが、スカートめくりである。
「おりゃ!」
「きゃっ!こらー!」
先生のスカートを捲った時の反応が面白かったらしく、他の女の子たちに対してもペラっペラっとめくってちょっと問題になってきている。
わたしが何もしなくてもいずれ親御さんの方からの拳骨と共に終焉を迎えるだろうが、今現在、犯罪者達は鉄壁に守っている私をどうにか攻略しようと躍起になっているのである。おかげで常に煽られながらスカートを狙われていてめんどくさい。子供なら尻を狙わず先生の胸にでも懸想していればいいものを・・・。
ここで、私の守り方を教えよう。
①まず、短いのを履かない。
私は基本的にワンピースやロングスカートもどきを履いているので単純に捲りづらい。短いスカートを履くのはまだ早すぎると思う。
②捲ろうとするやつは大抵走ってくるから、走るやつを警戒する。
子供ながら羞恥心があるのか、捲るやつは大抵走り抜けながら捲る。だから走ってるやつが近くに来たときは少し膝を曲げスカートの裾を地面と相対的に長くする。
③スカートに手を掛けたやつはサーチアンドデストロイ。
スカートの下に手を潜ませた変態には問答無用で罰を下す。転ばす、掴む、膝打ちetc。顔を膝前に持ってくるやつが悪いのだ精神である。
この3つの守り方をしているので、正直さっさと諦めるかと思っていたのだがこの鉄壁さの攻略に嵌まってしまったらしい。厄介。
「ハハハー!すきあり!」
「隙無し!」
伏せてからの足払い!
「グエッ!?」
「あれ?いきなり転んでどうしたの?大丈夫?」
「ぐぅぅっ、覚えてろよ!」
アハハハ!無様だな!
・・・相手を気遣う様に煽るこの台詞が原因かもしれない。いや、日頃煽られてるのがつもって、つい煽り返してしまうのだ。中身は大人なんだからちゃんと対応してあげなきゃかなぁ。
でも、女の子としては子供だから別にしなくてもいいかなぁ?
ちなみに、桜には絶対手を出してこない。桜がスカートを履かないと言うことではなく、トラウマになってアンタッチャブルな存在になったのだ。何故かと言うと、ある子が桜のスカートを捲った時に私が激怒して、桜の前で土下座させてその背中の上で桜を慰めながらずっと桜に謝らせたのだ。
流石にやりすぎだと先生に怒られたけど、その時の私の気迫に皆びびったらしく桜には手を出さない。びびったなら私にも手出すなよと思う。
ひめちゃんはズボンとスカートの一体型を履いているからか反応が薄く、その結果狙われなくなった。
スカートめくり男子vs私という戦争が続いている。