第十九話
普通に遊んでいた時、パパに話しかけられた
「楓」
「なに、パパ？」
私普通に積み木遊びしてるだけだよ？
「楓はどこか行きたいところってあるか？」
「いきたいところ？んー」
行きたいところ・・・。たぶんこれって家族旅行とかのお話なのかな？だとしたら国内の方がいいかなぁ？
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ふむ、それか。
「いぎりす。」
「い、イギリスか・・・。最初っから海外はなぁ」
「いいじゃない、イギリス。あなた英語出来るんだし。歴史の長い国よね」
「う、うーん。いやでも、行って拐われる可能性も・・・。海外に出るのはもう少し後でも・・・？」
「楓なら大丈夫よねぇ？」
「ねー」
「いや楓は大丈夫だろうけども。桜とか・・・さ？」
「桜は基本私が離さないから大丈夫よ。向こうに行ったときは貴方も桜を掴んでいるのよ。あと楓も。」
「いや、僕の腕は2本しかないよ。うー・・・分かった。最近は危ない話もあんまり聞かないし、今年の夏はイギリスに行こう！ただし、二人とも向こうでは僕の言うことをしっかり守ること！いいね？場合によっては旅行を中断して帰らなきゃいけなくなるからね？」
「「はーい！」」
「いーーす？」
「夏に外国に行くのよぉー。楽しみね、桜。」
「？？？」
わーい、イギリスだ！イギリスって何あったっけ。パリコレ？
「そういえばイギリスってよく知らないんだけど、イギリスってパリコレのある場所だったかしら？」
「いや、パリなんだからフランスに決まってるでしょ・・・」
「それもそうね。イギリスの名所調べておかないと～。桜、行きましょう？」
「うん！」
「・・・不安だ。正直言って、桜や楓よりも咲の方が10倍不安なんだよなぁ」
うちのママの警戒心はドングリくらいしか無いもんね。よく今まで生きてこれたなぁって思うよ。でも頑張れパパ。妻を守るのは夫の務め。私は桜を守るのと自分でやること見つけるから。
こういう時のウィズだよね。
ウィズに「イギリスで珍しいものがある場所教えて」って言えばなんか面白そうなの出してくれそう。
「前回の検索から１ヶ月経っていないので検索出来ません。」
え、まじ？ただの検索も1ヶ月出来なくなるの？知らなかった。むぅ・・・。6億円の代償がそれなら仕方ない・・・か？うん、仕方ないか。1ヶ月経つまでパパのパソコン借りて調べよ。前の世界のイギリスも行ったこと無いから楽しみだなぁ。
この時の勘違いが後々良い出会いを生み出してくれました。棚からぼた餅って言って良いのかな？
次回、イギリス旅行編
