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蒐集癖な彼・女  作者: 知り合い
第0章・赤ん坊
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第十五話

「あ、マグロ?」

「いや、マグロにしちゃ順番おかしいだろ」

「まだ言葉の正しさなんて分からないんだからこんなものでしょ。しかし、楓ちゃんは結構早熟みたいね。反抗期も早めに来るかもしれないから気を付けなさい?。後で色々教えてあげるわ。」

「ありがとう、姉さん」

(・・・今、黒魔駄目って言った・・・?いや、そんなはずないよね。赤ちゃんだよね。・・・中二病はおしまいかなぁ)


魔導書を頂きました。

まず、ママの声で泣いてしまったのは不覚だった。夢中で蛇を書いている所に大声で叱られたものだから体が反応しちゃってつい大泣きしてしまった。

まあ、その結果黒魔導書を貰えたから良しとしたい。

ちなみになんで魔導書を貰ったかと言うと、不安だからである。

こちらに害を為す可能性のある人の元には置きたくないからな。その代わり、本の対価として残りの滞在の間は妹として存分に甘えてあげましょう。



自分で宣言した通り、帰るまでの3日間は移動したい時に抱っこを求めたり、膝の間に潜り込んだり、よく笑ったりとかなり甘えたと思う。パパが少し寂しそうにしていたけどパパは帰ってからね。流石に無料でぶんどっていくのは気が引けるからこれくらいは安いものだ。

「楓はすっかり隆司くんに懐いたわねぇ」

「隆司も少し戸惑いながらも対処できてるようだねぇ。・・・ただ、私の目には懐いたというよりは対価を払っているような、甘えてあげてるような感じがするのよねー」

「ええ?そう?」

「まあ、気のせいだとは思うけど、もしそうなら楓ちゃんは将来悪女ねー。」

「絶対にさせないから安心して。私の母親としての全てを懸けてでも悪女になんてさせないわ」

「・・・がんばれー」


甘えた結果。

「じゃあね、楓ちゃん。また来年会おうね。」

「あうー」

「あんたもう楓ちゃんにメロメロねぇ。」

「そ、そんなことないよ。」

私に対して甘々でメロメロなのは分かってますよ。少しやりすぎたかもしれない。ロリコンを作る目的は無かったのに・・・。

「お父さん、お母さん、お祖母ちゃん。お姉ちゃんたち、また来年ね。」

「うむ。」

「来年はうちにこれるのかい?」

「楓ー、元気に過ごすんじゃよ。」

「あう~」

「来年は正月じゃなくてお盆かな?正月は彼の方に行かないと」

「そうかい。向こうにもよろしく頼むよ。」

「わかった」

「それでは、お元気で!」

「ほら、ばいばーいって」

「あいあーい」

「またねー!」

「元気でなー!」



こうして正月の4日間は終わった。命の危機を脱するためにロリコンを一人生み出してしまったかもしれないが、まあお兄ちゃんならさっさと彼女でも作ってまともな性癖になるだろう。

この黒魔導書は・・・使い所は無いけどまあ、暇なときに翻訳してもらって中身だけでも把握しておこう。もしかしたら魔法を使う足掛かりになるかも知れないし。

ふぅ、初めての外泊は疲れる。楽なお家にかえりまひょ。


zzZZ・・・



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