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蒐集癖な彼・女  作者: 知り合い
第0章・赤ん坊
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第十二話

遅れました。

にゅ・・・

「ん?楓起きちゃった?」

「ママ・・・」

「はいはい。かーえでーはよーいこだ、ねんねしなー」

にゅう・・・。



おはようございます。楓です。今日は1月1日の元旦です。

早速ですが夢を見ました。いわゆる初夢というものなのかもしれませんが、初夢って1月1日になるときに見る夢なのか1月1日以降に初めて見た夢の事なのかはっきりしないです。まあ、とりあえず夢を見ればいいという事にして。

中身は一富士二鷹三茄子四扇五煙草六座頭が勢揃いという縁起の極致のようなラインナップですが、富士は爆発してアクション映画みたいになり、煙草は燃え上がり、座頭というか地蔵さんが6体いるというのが本当に縁起の良い夢と言えるのかは謎な所です。

あ、でも二匹の鷹にすりすりされるのは気持ちよかった。茄子を餌にあげてたけど鷹ってたぶん茄子食べないよなぁ。

「うー!」

うー、ふぅ。よし、適当な事考えながらの寝起きの体操もどきは終了。うーん・・・。ママを待つのもいいけど、ちょっとハイハイで歩き回るか。


「あうあう」

くっ、布団から出るとやっぱり寒さが効くな・・・!だが私は風の子元気の子!この程度の寒さ耐えるさ。

隣の部屋に失礼しまーす。と言ってもデザインはほぼ一緒の和室だけど。

しかしこの部屋は既に誰もいないんだな。・・・今何時かは知らないけど。

うん?あのバッグから軽くはみ出してる本は・・・

「あの本が目的の黒魔導書です。」

やっぱりか。出来れば今すぐ落書き、もとい浄化をしたいんだが何も持っていないからなぁ。今は諦めて何かしらの手段を考えよう。なんなら隣の部屋に目的のブツがあると分かっただけ儲けものだ。早速初夢効果出てるな!


「楓は起きたかな・・・!!楓!?」

あ、ママが来た。

「ままー」

「え!?あ、隣の部屋に行っていたのね。もう楓ったら・・・。居なくなっちゃったと思って焦ったんだからぁ」

ごめんね。赤ん坊の好奇心は強いからさ。

「ママと一緒にお爺ちゃんにご挨拶しに行きましょうね~」

「うーn。」

赤ちゃんってどう挨拶すればいいんだ?


「お父さん、お母さん。明けましておめでとうございます。」

「おめでとうございます。」

「あうー」

「まあ!楓ちゃんはちゃんと挨拶出来てお利口さんですね~」

座ったまま前に体を倒しただけなんだけどね。柔らかい体で良かったよ。

「・・・うむ。」

「別に威厳を保とうとしなくてもいいんだよ?お父さん」

「そんなことない!」

「一瞬めちゃくちゃデレた顔しておいて・・・」

「ごほん!楓にお年玉をやろう。」

「え、今の楓にお金を渡しても・・・ねぇ?」

「まあ、使えないですねぇ・・・」

「わしとてそんな馬鹿ではないわい。お年玉はこれじゃ。」

ん?あれって・・・まさか!?

「婆さんに聞いて買ったものではあるが、女の子はこういう物を好む傾向にあるのじゃろ。じゃからこの、色鉛筆セットをやる。」

「あうあうあう!」

「おうおう。そんなに喜ぶとは思わんかったわ。ハハハ!」

「うー!」

描くものゲットだー!これであとはあの本に蛇を描くのみ!


楓は、色鉛筆セット(100色)を手にいれた!


「確かに色鉛筆もいいけど、普通はクレヨンが先じゃない・・・?」


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