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蒐集癖な彼・女  作者: 知り合い
第0章・赤ん坊
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第十一話

ご飯を食べ終わって、お風呂に入って(一番風呂はお爺ちゃん)、その時はやってきた。

「カハハハハハ!そりゃおめー、犯人はこの男に決まってんだろ!」

「僕は女の人の方が怪しいと思いますね」

「・・・どっちもどっちじゃない?」


今食べている男三人衆は徹夜する予定の男たちである。

静かに食べている件の隆也君は初日の出を見るために。

そのお父さんは隆也君を海岸に連れていくために。

そしてママのお兄さんと思われるやかましい人は夜釣りに出るためらしい。

「やっぱ正月に帰ってきたら釣りしにいかねーとな!」との事だがこの人の中の正月は釣りしか無いのだろうか。


話を戻して。隆也くんが離れている隙に本を奪うか、こっそりと蛇を書いておけばミッション完了だ。

「はい!はい!はい!」

「おおお!?」

周りが騒がしいのは只今立つ練習をしているからだ。掴み立ちはすぐに出来たのでそのまま立つ練習をしている。だがこれが意外と難しく、1年間ベッドの上で(多少)鍛えてきた私でも一発で立ち上がることは出来なかった。たぶん膝を間接的に使って動くという動きに体が慣れていないからだろう。だから結構フラフラなのだが、これを使って彼の荷物がある場所まで行けば赤ちゃんパワーで一発だ!

「ほらほらどこ行くの。廊下は寒いし危ないですよ。」

「んなあー」

駄目だ。赤ちゃんであるが故に一人で行動させて貰えない・・・!?くっ、今気づいたが今の状態だと本にたどり着いても意味がない!

今の私だと、例え本を手に入れても書くものが無いから何も出来ない!

鉛筆くらいは借りれるかも知れないけど立つだけでこの包囲網なんだから外に持って行かせてくれるわけがない・・・。

どうすればいいんだ・・・!


「コロンって転がってかわいいー!!」

「ほらほら、ちゃんと頭を支えてあげないとぶつけちゃうわよ。」


後ろに転がっただけでこの反応である。まあ私もきっとほっこりするだろうが。ただ意外と難しいんだぞこの転び方。力を抜く瞬間に膝を曲げて首を前に倒すという空手の受け身みたいな事をしなきゃいけないからな。

「あ、もうそろそろ寝かしつけなきゃ。」

「もうそんな時間かい。孫と過ごす時間は速いねぇ」

「明日も一緒にいるんだから大丈夫でしょ?」


ふあぁ━━ふぅ。昼寝(?)をしたとは言え午後9時くらいになるともう眠い。気分的には早く魔術書をどうにかしたいが体は睡眠を求めているので今日はもう諦めよう。元旦にでもどうにかさせてくれ神様・・・!


明日は1月1日。年が変わった最初の日である。そして、特別な日でもある・・・

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