表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

コインパーキング

作者: ゆきたん

 家族で沖縄へ遊びに来た。


 早速、レンタカーを借りた。情報によると、沖縄は車がないと不便なようだ。モノレールができて、いくらか改善されたと聞く。


 ガイドブックを見ながら、お目当てのランチだ。まずは、駐車場探しだ。

「20分100円」のコインパーキング。少し先にも「P」マークが見えている。


「あっちも、見てみよう」


 次の駐車場は「40分200円」。


 計算がニガテな私にとって、運転しながらどちらが安いか計算するのは厄介だ。計算しやすい1時間単位にしてくれれば、比較しやすいのにと思いつつ、頭を動かす。


「えっと、40分で200円だから。お土産見たりしてたら超えるな」


 いろいろなシチュエーションを想定して計算を試みる。



 ハザードランプのカチカチという音に合わせて、


「どっちも40分で200円になるから、一緒じゃん」

「ここでいいよ。そんなに変わらないよ」

「早く行こうよ。お腹すいた」


 車内から聞こえる声は、私を助けてくれる声なのかと疑いたくなる。周囲の車に気を使いながら、ニガテな暗算をしている私を労ってくれと言いたくなる。


「でも、安いほうがいいだろう。その分、お土産も買えるし」

 一生懸命計算している自分を正当化してみるも、


「早くしないと、ほかの車が入れちゃうよ」

「あっ、あの車止めるんじゃない」

「100円じゃ、何も買えないよ」


 カチ、カチ、、、


「早く!早く!」と追い立てられる。だんだん早くなっている気がする、、。

「あー、うるさい。わかったよ」

 頭の回転をストップして、40分200円の駐車場へ車を入れた。


 100円の差。貧乏性なのだろうか。

 とかく人間は、「おまけ」や「お得」という言葉に弱いようだ。


 私の選択は、お得だったのだろうか。




 終り。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ