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脳内eRror  作者: 樹 夜雨
祓えと奴。
20/23

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報告書


記入者:


研究は進行中。

件のプロジェクトも成功率向上。

人口知能の開発も進行。


今月、入隊したWHの異脳者数31名。

31名中1名を除き、健康面、異脳力面、共に異常なし。


異常の有る者について。

氏名:宇佐見 隆史

性別:男性

親族:なし(自己報告)

異常:異脳力の凹凸

備考:今までに無い例であるため、研究対象に成り得る。


以上の者を、情報処分と科すべし。


以上。



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20××年夏───………


「おにーちゃーん、あっそびーましょー!!」

チャイムが何度も鳴る。隣の家に住む姉弟だと、直ぐに分かった。

今の時刻は昼の1時。お昼ご飯も済んで、丁度眠たくなってきたところだったのに。


「コラ!もぉー、あの子達来たわよ!ぐーたらしてないで出てあげな!」

お母さんが庭で洗濯物を干しながら、ぼくに言った。


「えー…………」

なんだかんだ言って、ぼくは別にあの姉弟が嫌いでは無かった。

人見知りの激しいぼくにとって、やっとできた友達(ダチ)だから。


ぼくは、食べかけのソーダアイスが溶けないようにくわえて立ち上がった。

途端、どろっとした液体が口に広がった。口の端っこから、溶けたアイスが零れる。

「おかぁーひゃーん、アイスこぼひたー」

「えー!?んもー、アリ来るからちゃんと拭いてよ~もぉー」

「はぁーい」

適当に挨拶しながら、玄関まで行く。

チャイムの連打はまだ続いている。そろそろ五月蝿い。


「はーい、五月蝿いなぁ」

ぼくが出ると、日焼けした小麦色の肌の姉弟がサッカーボールをもって満面の笑みを浮かべた。

「おにーちゃん!サッカーしよ!」

この姉弟は、外で遊ぶのが好きで堪らないようだ。

ぼくは家でアイス食べていたい。

1日1本しか食べちゃダメってお母さんは言うけど。


「昨日もサッカーだったじゃん」

「えー、サッカーしよーよぉー!」

姉が駄々をこねる。弟は、きゃきゃっと楽しそうに笑った。

「ほら、遊んどいで!夕方には帰ってくんのよー?」

お母さんがぼくに麦わら帽子を被せた。

「ほら、これあげるからねー」

そして大きな飴玉を3つ僕らの手のひらにおいた。

姉弟は、嬉しそうにありがとう!とうるさいくらいの笑顔で言う。

「はい!いってらっしゃい!」

お母さんのお見送りに、僕らは手を降って歩き出した。


「あっついなぁー………」

「サッカーしてたら、暑いのなんか忘れちゃうよ!」「ねー!」

その姉弟はそう言うと、ぼくの手を引っ張って真夏の空の下、川沿いの空き地まで走った。


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