第二話 [学校]
遅くなってすいません。
「…朝か…」
今日の彼の第一声がそれだった。
最悪の夢を見た彼は、ベッドから降りようと、体を起こした。
すると、ベッドの中がおかしい事に気付いた。
静かにしていると、寝息が聞こえた。
彼は立った。
「おいコラ。起きろ」
しかし、返事は来なかった。
「仕方ない。オラァ!!」
彼は、ベッドに向かってキックをした。
「痛っ!?」
ベッドの中にいた者は起きた。
「何するのお兄ちゃん!!」
ベッドの中にいたのは、彼の妹だった。
「うるせぇ。着替えるから部屋から出ろ」
彼は、冷たく言った。
すると、妹は「残念」と言いながら部屋を出た。
この後、服を着替えた彼は、一階のリビングに向かった。
リビングに着くと、テーブルの上に料理が置いてあった。
「ん?今日は俺がやるんじゃなかったのか?」
彼は、椅子に座っていた妹に聞いた。
「ちがうよ?明日がお兄ちゃんだよ?」
妹はそう言った。
「そうか。ところで、キナ」
「なぁに?」
彼は妹、キナに話しかけた。
「…いや、なんでもない」
彼は何かを言おうとしたが、止めた。
「そう?」
「ああ」
彼がそう言うと、会話は切れた。
朝食を済ませると、二人は学校に向かった。